L'art de croire             竹下節子ブログ

フランス人と仏舎利

 2008年11月19日付けで、宗教における贋物と本物の話を書いた。

 http://spinou.exblog.jp/10166766/

 フランス人なら仏舎利から釈迦のDNAを採りたがるかもしれない、などと思っていたが、5月、タイから、釈迦の「真骨」がフランスの仏教コミュニティに贈与されることになった。

 発掘されて1100年というから、1898年にイギリス人が発掘したやつだろう。名古屋の覚王山日泰寺に奉安されている明治33年にシャム国皇帝から贈られた遺骨と同じだ。

 贈与のセレモニーは5月15日。私の義妹がこの一連の行事の事務局長なので、招待してもらえる。
 10時が遺骨のお迎え、14時が各宗派によるセレモニー、15時から遺骨の公開(わくわく)。これはパリ郊外の仏教センター。
 翌16日はパリ市役所のタペストリーの間にて、遺骨を中心にして仏教文化の展示会。9時30から18時までは一般公開もされる。18時からは招待制で、パリ市長などまじえて仏教の歌や踊りもあるパーティ、これにも出席予定。

 よく17日にはヴァンセンヌのパゴダまでヴァンセンヌの森を遺骨を掲げた僧侶たちによる行列がある。

 ま、釈迦だのイエスだの聖人だのの物質的記念品が崇められるのは、いかにそれがシンボリックであり、その奥にある精神や真実や智恵を崇敬するのであるといわれても、偶像崇拝やフェティシズムの香りがぷんぷんするのは否めない。

 「真骨」だというからには物質性に対するこだわりがある。水晶製の舎利や、無酵母パンが「化体」したキリストの体、とはひと味違う呪術的心性を。セレモニーがどう囲っていくのか、フランス人仏教徒の反応や、フランス人の無神論者の反応や、フランス人カトリックの反応を観察するのが楽しみだ。
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by mariastella | 2009-03-27 20:15 | 宗教
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竹下節子が考えてることの断片です。サイトはhttp://www.setukotakeshita.com/
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