L'art de croire             竹下節子ブログ

ハートブレーカーL'Arnacoeur (パスカル・ショメイユ)

Pascal ChaumeilのL'Arnacoeur というロマンティック・コメディを観た。
先週のコメディがいまいちだったから。

 Romain Duris, Vanessa Paradis, Julie Ferrier, François Damiens

という配役が、ハリウッドのロマンティック・コメディには絶対あり得ないようなタイプなので、親近感がある。

なんで近頃フレンチ・コメディを見たいかというと、目的は、言葉のニュアンスが隅々まで分かる状況で笑いたい、というのに尽きる。時事ネタとかでも笑えるのはあるが、棘があると後をひくし、いろいろ考えたくない。これが日本にいる時ならまよわず寄席に行っているケースだ。

そういう目的なら、この映画は先週の家族モノより笑えた。カップルを別れさせるためのプロ・チームの話で、アシスタントは主人公の姉さん夫婦という設定で、この二人が常軌を逸しているのに妙にあたたかくてほっとさせられる。

このチームは、愛し合っているカップルは壊さない、カップルを壊しても心は壊さない、という原則だったのが、金に困り、難しいケースに手を出して、自分の心が壊れてしまう。

日本で、やはり金をもらってカップルをつぶすという別れさせ屋みたいな商売の人がいるというノンフィクションの記事を読んだことがあるが、それは、要するに、誘惑する、浮気させる、という方法だった。

この映画のチームは、相手の情報を調べつくして、ハイテクやエキストラも駆使した大がかりなもので、誘惑したりもしない。カップルをなしているもののすでに懐疑にとらわれている人を、カップルから解放するひと押しをするとか、ほんとうに求めているものが何なのかを気づかせると言った、なかなか高度な(?)話なのだ。

モナコ周辺が舞台で、同じ場所が舞台の他のコメディの記憶もかぶり、なかなか楽しい。アメリカ映画にありがちな直線的な盛り上げという分かりやすい迎合がない分、疲れなくて済む。一応メモ。
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by mariastella | 2010-03-21 20:32 | 映画
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竹下節子が考えてることの断片です。サイトはhttp://www.setukotakeshita.com/
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