L'art de croire             竹下節子ブログ

日本行きの飛行機の中で見た映画から

まずアメリカ映画

1.Water for elephants /フランシス・ローレンス

おもしろかった。1930年代のアメリカという設定、サーカスという国際的な無法地帯、主人公がポーランド移民の子で、ポーランド語ができて、無能だと思っていた象がポーランド語で芸を仕込まれていたことが分かった驚きだとか、すごくいい味の人格障害者である団長(Christopher Waltz)の妻との恋とか、ハッピーエンドとか、
エンタテインメントのよさが全部そろっている。

2.ミッション :8ミニッツ Source Code /ダンカン・ジョーンズ

列車の爆破事故の現場に何度も戻って過去を変えられるのか。
時間はいつも8分しかない。最後のオチもショッキングで、こういうのをSF・テクノスリラー 映画と言うんだそうだ。ソースコードを経由して、パラレルワードに何度も侵入して、「過去を変える」というより「世界を変える」ことができるかが真のテーマなんだろう。飽きない。

3. Limitless/ニール・バーガー監督/
 ブラッドリー・クーパー、ロバート・デ・ニーロ

別れた妻の弟から、脳の潜在能力を100%引き出す薬を手に入れた男が出世していくが副作用にもおそわれる。ロバート・デ・ニーロは悪役。
アディクションの悪夢でもあり一種のミュータントものでもある。薬がなくなったらどうするのかと思っていたら、金さえあれば薬学者を雇って分析させて製造だってできるんだという盲点や、効果だけ残してアディクションから脱する方法だって考えられる。結局、能力も健康も手に入れるので、ビルドゥングス・ロマンにもなつている。

4.きみに読む物語The Notebook/ニック・カサヴェテス

2004年の映画なんだけれど、これを、JALの機内でもう3度も見た。
まあ、「身分違いの純愛」ストーリーの一種なんだけれど、言い難い魅力がある。純愛が何十年経とうと、相手の記憶がなくなろうと、確固として続く、ということのリアリティが毎回身にしみる。

この4本を見た後で、日本映画を見ようと思って

阪急電車 片道15分の奇跡

というのを見た。

私にとっては梅田から宝塚歌劇場へ行くために乗る宝塚線はなじみがある。

映画の中の今津線と言うのは西宮北口から宝塚だそうで、2003年の公演で神戸に泊まっていた時に、仲間を連れて宝塚歌劇を見た時に使った記憶がある。だから親近感がある。

展開する話はみなテレビドラマみたいで、すごく日本的で、やりきれない。大学生のカップルの間での暴力とか、有閑マダムの食事会の全体主義とか、男に捨てられたので結婚式で嫌がらせしようとするキャリア女性とか、なんとなく、女性の側にかかってくるひずみばかりだ。

日本文化のガラパゴス化という言葉を思い出してしまう。

それでも最終的には打たれ強い女性たち、という話なのだけれど、高校でも大学でも小学生も未亡人も、キャリア・ウーマンも、主婦グループも、日本人が集まるところはみな、人間関係が大変だなあ、とあらためて驚く。

移民問題も、若者の暴動も、セキュリティの問題もなくても、人が平穏に暮らせるとは限らないのだ。
[PR]
by mariastella | 2011-09-27 01:20 | 映画
<< 帰仏する機内で見た映画 Habemus Papam >>



竹下節子が考えてることの断片です。サイトはhttp://www.setukotakeshita.com/
以前の記事
カテゴリ
検索
最新の記事
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧