L'art de croire             竹下節子ブログ

G8の北アイルランドって…

目を疑うようなニュースを見た。

オリンピック開催の北京ですか、といいたくなるような北アイルランドの風景だ。

不況続きで店が閉まっているのだが、そんなところをG8によって世界中に見せるのはよろしくないということで、遠目には人がいっぱい入っているカフェだとか、書店、文房具店や食料品店にモノがあふれているところを、実物大の写真にしてウィンドウに張り付けてごまかしているのだ。しかも35万ユーロもかけて、テーマパークより安っぽい感じの仕上がり…。

いつも、G8のニュースを聞く度にいろいろ空しくなる。今回、日本の総理大臣が北アイルランドへ行く前にポーランドに寄って東欧4ヵ国に原発をセールスしたなんていうのは特に衝撃的だった。

あり得ないことだけど、どうせなら、ロシアに寄ってシリアの外交筋と会談してシリア内戦の解決と平和的な民主化についての調停役を日本が果たすと決めた、などというニュースを聞きたかった。

日本は、「欧米」とはうまくいかないイランやシリアのような国とせっかくいい関係を築いてきて、実績もあるし、人的、物的、金銭的援助も大きく、彼らからも親日的好意的な信頼を得ていたのに。

麻生さんなどは昔、パレスティナの開発でかなりいい感じのイニシアティヴを発揮していたようなのにもうその片鱗は残っていないのだろうか。

過去に、サウジアラビアで、「私たちと日本はなんといっても同じアジアだしね」のような口調で親しく語られて驚いたことがある。彼らの「非欧米」意識は根深いのだ。

シリアやイランでの日本は、欧米がするような「上から目線」外交はないし、民間企業も高い評価を得てきた。

欧米諸国による経済封鎖や外交遮断にへいこらと追随しないで、地政学的な独特の中立的な位置の「強み」を活かして、「調停」のリーダー役に名乗り出るくらいの覇気や智恵があれば、本当に何かが動くかもしれない。そうすれば、日本は世界の平和と民主化になくてはならない存在になる。

その方が、G8で「尖閣の問題だのアベノミクスだのについて理解してもらう」なんていうよりも、長期的にはずっと日本のプラスになると思うのだけれど。
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by mariastella | 2013-06-20 02:27 | 雑感
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竹下節子が考えてることの断片です。サイトはhttp://www.setukotakeshita.com/
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