L'art de croire             竹下節子ブログ

死に方のエコロジー

書くことがいろいろあるのだけれど今取り込み中なのでもう少ししてからまとめるつもりだ。
でも今日発売のエクスプレス誌をぱらぱらみていたらおやっと思った記事があったので覚書。

つい半世紀前までは埋葬以外の選択肢がなかったフランスが、今は火葬が半数に届くようになり、パリなどの都市部では過半数を超えている。

エコロジーの雑誌は、フランスの147の火葬施設のうちダイオキシンや、水銀、鉛、カドミウム、他の重金属を排出しないフィルターをつけているのは9ヵ所しかないと空気汚染の警告を発しているそうだ。

エネルギー節約と木材節約のためにはダンボール製の柩が推奨されるともある。

私の知っている限りでは日本は火葬先進国だから、これらの問題をクリアしているのだろうか。

今は煙を出さない火葬場があるので都市部でもOKとなっていることは知っている。

祖父の葬式の後で山の上の火葬場に上って煙突から昇る煙を見上げたのはもう45年も前のことだ。
あの頃はいろいろな有毒物質も輩出していたということなのだろうか。

ダンボールの棺というのは聞いたことがない。今ネットで検索したら5万円だとあった。フランスのものは1万円くらいからなので、ずっと安い。

驚いたのはもっと手本にすればいいとされているのがスウェーデンにあるという冷凍によって粉末化できて堆肥にできる処理方法とか、アングロ・サクソン国にある液体処理resomationというもので沸騰したアルカリ水の中で溶かす方法なのである。なんだか殺人者による被害者の遺体処理のような気がする。

キリスト教国では長い間「最後の審判」での肉体の復活にまつわる民間信仰から埋葬だけがスタンダードだった。その縛りがなくなったと同時に火葬も解禁されたわけで、他のもっとエコロジカルな方法があればそれでももちろんいいというわけだろう。

でも日本では、埋葬した後に骨だけをあらためて取りだして洗って埋葬し直すというような風習があったところに、仏教と共にやってきた火葬がマッチして根づいたのだから、他の方法に向かうハードルはキリスト教国よりもずっと高そうな気がする。

イスラム教やユダヤ教は基本的に埋葬だし、「元キリスト教文化」国だけがえらくリベラルになっているのか、あるいはエコロジー原理主義という新しい宗教を信奉してのことなのか、よく分からない。

私の希望?

第一は聖母マリアのような「被昇天」。これが一番エコロジカル。

次はイメージ的には冷凍で堆肥かなあ。まあそんな特殊なのはフランスにはないのだったら、ダンボールに火葬でいいか。日本のようなお骨の確認とかなくて完全に灰になって壺に入って出てくるからあっさりしている。

日本で終活ノートなどを発行している会社とご縁ができていろいろなことを考えている最中だからつい書いてしまった。生から死に移行するスピリチュアルな部分を「遺体の処理」の部分に投影してクリアする必要はない、その部分はプラグマティックでもいいと思うのだが、結局問われているのは「残された者」の側の「死」との向き合い方なんだろう。
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by mariastella | 2013-10-31 06:41 | 雑感
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竹下節子が考えてることの断片です。サイトはhttp://www.setukotakeshita.com/
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