ウクライナ、パレスティナ、恐ろしい報道ばかり続くが、ここのところサッカーの話題をふっていたので後日談を。
先日のアルゼンチンとドイツの決勝をアルゼンチン人のフランシスコ教皇とドイツ人のベネディクト16世とが一緒に観戦するのかどうかということについてはなんとヴァティカンが正式に「それはない」と答えていた。
神学者でピアニストのベネディクト16世はスポーツに関心がなく、フランシスコ教皇は午後10時就寝なのでイタリア時間午後9時からの試合は見るかもしれない、というコメントもあった。
でも、延長戦だったし、最後までは見られなくて、アルゼンチン・チームの運が尽きたのかも…
というのは冗談だけれど、そのサッカー好きのフランシスコ教皇は、9月1日にローマのオリンピックスタジアムで「宗教間サッカー試合」を主宰するのだそうだ。
ジダンだとか、メッシとか、トッティ、バッジョなどの、引退現役を含めた有名選手が参加するんだそうだ。インテル・ミラノのサネッテイが教皇庁科学アカデミーと共にオーガナイズして、自分も出場するらしい。
他にもいろいろ「大物」が参加するそうで、平和と対話のためにさまざまな宗教の選手が集まるそうだ。仏教とか神道代表で日本人選手とか来るのかなあ。
まあ、確かにサネッティもメッシもアルゼンチンのスター選手だから、サッカーファンのアルゼンチン人の教皇がらみの依頼と言えば引き受けそうだし、トッティやバッジョもイタリア人だから、ローマ・カトリックは地元と言うわけで、人は集めやすいのかもしれない。
でも、わざわざサッカーの試合で異宗教交流って、ある意味スポーツの国際大会はどれも宗教を問わないからすでに異文化交流の役割は果たしているのでは、とも思うけれど。
まあ、昨今のスポーツの国際大会というのはスポンサーとか放映権とか、膨大な賞金だとか、賭け金だとか、平和や対話というよりは「金」と「利権」の祭典みたいなところがあるから、多分みんながボランティアで参加して利益も弱者に還元するのだろうヴァティカン大会は、サッカー好きの教皇にとって「毒消し」みたいなものなのかもしれない。