L'art de croire             竹下節子ブログ

キューバのフランシスコ教皇

ハバナの革命広場でのミサ、もっとラテン的喜びにあふれたものになるのかと思っていたら、いろいろな意味で現実的だった。

共産政府はこの機会に政府の抗議をしようとしていたグループを事前に逮捕している。

それでも数人は叫び、その場で逮捕された。

フランシスコ教皇も人々を励まし、弱者に支えるようにと呼びかけたけれど政府を糾弾することはなかった。

フィデル・カストロは妻子とともに自宅でフランシスコ教皇と歓談し、教皇は、イエズス会つながりがあるカストロに「神学の本」を贈呈したという。

結局、この後に続くアメリカ訪問、ワシントンの議会と国連での発表がセットとなっていると見るべきだろう。

無神論が建前の独裁共産党のキューバと、先進国の中でもとびぬけて有神論が色濃いにもかかわらずウルトラ自由主義の逸脱がひどいアメリカという二つの国に橋を架け、その橋を渡ろうとしている教皇がこれからどうするか注目される。

連帯、助け合い、そして対話、が彼の強調するものだ。

ネオリベラリズムの先陣を切っていたサッチャー首相はかつて

「私には個人と市場しか見えない。その二つの間には社会と呼べるようなものはない」

と言ったそうだが、そんな有神論の世界で拝まれているのは、「個人の神」と「市場の神」なのかもしれない。
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by mariastella | 2015-09-22 00:34 | 宗教
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