L'art de croire             竹下節子ブログ

教皇とドナルド・トランプ(続き)

昨日の記事でドナルド・トランプが突如教皇loveに回帰したことについて「何が起こったのか?」と書いたが、もちろんサウスカロライナの予備選のためだ。

「大統領の家系」で人脈も金脈も絶大な上にカトリックで妻がメキシコ人、ヒスパニックにも受けそうなジェブ・ブッシュが予備選を辞退してしまった。

彼はフランシスコ教皇が貧困を生む新自由主義経済を糾弾し環境破壊も金の崇拝と大企業のエゴイズムのせいだと非難したことを受けて、教皇をまっこうから批判した。

一方のトランプは、いかにもなエスタブリッシュメント・プロテスタントであるが、昨日書いたように、最初から教皇loveと言っていた。

「僕と同じように謙虚だから」とか、先日のように、朝と夜ですっかりと態度を変える(ブレーンにたしなめられたのだろう)など、あまりにもご都合主義で、わかりやすいといえばわかりやすい。

でも、それでチャラになってしまうところが、ポピュリズムの真骨頂であり、逆に、ローマ教皇というのは「神」と同じで使い勝手がいいというか選挙戦にも有効なアイテムなのだろうな。

ジェブ・ブッシュは甘かった。

フランツ・リストが、群衆というのは鉛の海だ、火には容易に溶けるが、動かすには重すぎる、みたいな言葉を残している。

トランプに容易に溶かされる群衆が、最後の局面で本当に思い通りに動くかどうかはまた別の問題である。
[PR]
by mariastella | 2016-02-21 20:45 | 宗教
<< ヴェルダンの戦い フランシスコ教皇VSドナルド・... >>



竹下節子が考えてることの断片です。サイトはhttp://www.setukotakeshita.com/
以前の記事
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
2008年 11月
2008年 10月
2008年 09月
2008年 08月
カテゴリ
検索
タグ
最新の記事
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧