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L'art de croire             竹下節子ブログ

霊界との交信?

昨日サイトのForum2でアップルさんにお答えした中で、読んでいる本(ジャーナリストが父親の棺に4つのものを入れて埋葬し、有名な霊媒4人に父親にコンタクトしてそれが何か伝えてもらうというテストをレポートしたもの)に触れたので、どんな本かリンクしておきます。

大手出版社から出ているもので、いわゆるオカルト本ではありません。

この著者のアプローチは私と似ていると思います。

つまり、本当に興味があるのは、霊界との交信みたいなものではなく、目の前にいる「霊媒」そのものだということです。

「霊媒」を「霊」だけではなく、「霊と交信したい人」を前にした仕事または活動にしている人たちの心象風景、動機、失敗や成功に関するスタンス、自分の「霊感」に気づいたのはいつか、生育環境、、きっかけ、「信じていない人」を前にすると何が起きるか、など、霊媒と霊媒の前にいる人、そして霊(最近亡くなった人、先祖、前世?、浮遊霊、悪霊、守護天使など文化や心理状態によっていろいろなかたちで意識されるのでしょうが、ともかく、霊媒とその「客」との間に別に現れるとか意識されるなにか)との三者の関係性で見ることに興味があるのです。

宗教の中の「霊体験」となるとあまりにも複合的な要素があるので分析は大変ですが、個人で霊媒活動をしている人と個人でそこに期待する人との関係はある程度分かりやすいし、「宗教心」全般の根っこにあるもののひとつともつながっていると思います。

Forumの答えでも書きましたが、私が若い時に日本で出会った「オカルト」は、アメリカン・ニューエイジのカウンター・カルチャーと、「異端の西洋史」家のディレッタンティズムの混合したようなものでした。

フランスではオカルトはちゃんと大手書店にコーナーがある「エゾテリスム」の一部で、「普通の人」からの認知度が高いものでした。その受け入れられ方は、「今日の星占い」的なものと同じくらい無害な部分が多かったです。
それは今も続いています。
本当にディープなものは隠れてます。

最近ひさしぶりにParapsyのサロンに行きました。

今では、本来は霊媒系であるこのサロンは、東洋風「瞑想」ブームとエコロジーや健康法、アンチ・エイジング、自然食品のマーケットと結びついていて相変わらず結構の人気です。
あやしい感じは皆無です。

今回驚いたのは、霊媒や占い師のブースのほとんどに「コーチング」の言葉があったことです。

未来や運気を見たうえで、それをプラスに変えていくアドバイスをするというのですが、コーチングというネーミングそのものに、すごくネオリベ的なマーケティングを感じました。そのうちパーソナル・トレーナーなどになればもっとお金が入るかも、です。

私はタロットと霊感によるコーチングをする若いグアダルーペ系の女性霊媒と一時間くらい話しました。

彼女の生い立ちや動機やなぜ霊感があると信じるようになったか、これまでの客や「師」や家族との関係などたっぷりインタビューできました。若いのであまり偏見がなくフランクに話してくれました。
私に他の「個人的な相談事」がないことを見抜くだけの能力はあるようです。
こういうことはよくあり、私に「相談事や悩み」がないことを知ってたまに怒り出す人もあります。

逆に言えば、金を払って占い師や霊媒の前に座る人のほとんどは自分の「悩み」でいっぱいで、それは霊媒の目か見ると「ダダもれ」状態らしいです。

この年末に和倉温泉の加賀屋に泊まった時にも、「よく当たると有名な」占い師の方にも見てもらいました。

「よく当たる」ということそのものについての見解をお聞きしました。お仕事における問題点も。人柄が温和な方の場合は楽しいです。

私が一番苦手なのは、「よく当たる」とかいうことで崇められているような人の周りに「信者」がグループを形成しているような場合で、「霊能力?」が「ほんもの」だろうがなかろうが、もう関係性そのものに信頼がおけません。

そういえば、今も一部の方から人気のあるちくま新書の『ヨーロッパの死者の書』を今年後半にはデジタル版で読めるようにします。

それとは別に最新のおもしろい話を盛り込んだ、自分の死後を射程に入れたスピリチュアル本についても、ずっと考えています。みなさんの不思議な体験とかあればForumを通じて教えてください!
by mariastella | 2016-03-05 18:44 | スピリチュアル
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竹下節子が考えてることの断片です。サイトはhttp://www.setukotakeshita.com/

by mariastella
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