L'art de croire             竹下節子ブログ

『テレーズの罪』(オードレー・トトゥ主演)の追記

昨夜アップした記事に追記しようとしたら、文字数が多すぎて不可能という表示が出たのでここに追加します。

まず、幽閉生活でぼろぼろになったテレーズが、義妹の婚約者との対面のために無理やり姿を現せて衝撃を与えるシーン。

この時の「厚化粧」の黒いアイラインが流れて黒い涙となっているのが映画のタイトル画像になっている。テレーズの顔はうつろというより挑戦的だ。この画像一枚で、テレーズの内面と外面、個人と家族、世間体の分裂がはっきり出ている秀逸なものだ。)

また、日本語表記を確認するために検索したら、日本語訳が遠藤周作さんのもので、『深い河』の中にも言及されているとあった。この舞台のブルジョワ家族にとって何の疑問もない「世間体第一」の犠牲になるのが常に「母性」を楯にとられる女性だということに日本社会を重ねたのだろうか。遠藤さんはカトリック作家としてその「解放」に「希望」を持ち続けながら深淵の周りをぐるぐるまわっていたのだろうか。

今の日本でも、多くの「主婦ブログ」によって、似たような状況があることを知ることができる。
テレーズに「ブログ」による発信方法や連帯方法があったならああいう展開にはならなかったことだろう。

サイバー世界を経由する「救済」が、同じルートによる「誘惑」を超えると信じたい。
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by mariastella | 2016-06-29 16:29 | 映画
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竹下節子が考えてることの断片です。サイトはhttp://www.setukotakeshita.com/
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