L'art de croire             竹下節子ブログ

訃報が続く… イヴ・ボンヌフォワやミシェル・ロカールが逝く

今朝(7/4)の朝刊は、フランスがアイスランドに5-2でユーロ杯準々決勝に勝ったことではなくて、週末の複数の訃報が第一面を占めていた。

それほどに、一時代を画した人たちが亡くなったのだ。

この一週間を振り返ると、その他に、ダッカでの日本人7名を含む犠牲者を出したテロやバクダッドでの大規模テロもあるので、死の影がずしんと重い。

個人的な大切な知人もひとり亡くなった。

どの「死者」についても思い入れがある。

新聞の一面に訃報が載った4人は、フランスの元首相ミッシェル・ロカール、詩人のイヴヴ・ボンヌフォワ、マイケル・チミノとエリ・ヴィーゼルである。

イヴ・ボンヌフォワは、コレージュ・ド・フランスでの講義を半年ほど直接聴いたことがある。

私がパリで聴講したあらゆる講義の中で最も刺激的で最も影響を与えられたものだった。

そのジャコメッティについての分析はその後何度も反芻して、音楽にまで応用している。

過去のジャコメッティ展へのコメント ももちろん彼の講義なしにはあり得なかった。

マイケル・チミノは映画だけでのつきあい(?)だけれど、『ディア・ハンター』は最も衝撃を受けた映画のひとつだ。
フランスで観たのだけれど、フランスでは、次の『天国の門』と対になるかのように『地獄の果てへの旅』というフランス語タイトルで古典となり刷り込まれているので、「地獄」のイメージがまつわりつく。

ミシェル・ロカールはジャック・ドロールと共に、最もリスペクトしていた政治家だ。

死による懐古番組の中で、ミッテランとの不仲が強調されていることで、今ようやく分かってきたこともある。

あまりにも近く、同時代を生きてきたので、見えていなかったものがあるのだとあらためて分かる。

ドロールも、ロカールも、近頃の政治家たちとは見据えるものの焦点距離が全然違ったのだということもつくづく分かる。

いくらでも書くことはあるけれど、このブログではどうしても気になるエリ・ヴィーゼルの話と、それからこの4人に比べてひっそりとこの週末に埋葬された大切な知人について引き続き書いてみようと思う。
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by mariastella | 2016-07-04 23:04 | フランス
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竹下節子が考えてることの断片です。サイトはhttp://www.setukotakeshita.com/
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