L'art de croire             竹下節子ブログ

プラシド・ドミンゴ

オランジュ音楽祭の『椿姫』の中継を聴いているところ。

解説はナタリー・ドゥセで、彼女の多才ぶりに感慨を覚える。

プラシド・ドミンゴがバリトンでジェルモン役を歌うこともあって、ドミンゴのドキュメンタリー・フィルムが先に放映された。

彼が子供の時から両親のスペインオペラの一座で歌っていたように、息子も彼のオペラに子役として出演して歌っていたシーンもあった。

息子もインタビューを受けていたが、75歳になる父親のオーラやエネルギー、覇気は感じられない。

この息子が確か、サイエントロジーに20年間いてから離れハラスメントを受けたという人だ。
このような「偉大な親」は、世界中のファンと共有しなくてはならない。
大変だっただろう。

指揮をするシーンもあり、彼の指揮には発声もメロディも全部ある、自分もまるで彼の声を通して歌っているようだ、と彼の始めたオペラリア(歌手のコンクール)でデビューした歌手が言っていた。

ドミンゴ本人は、指揮をしていると、古代ローマで八頭立ての戦車に乗って両手に4頭ずつの手綱をもって疾走しているようだ、というようなことを言う。

ドキュメンタリーの中でドミンゴのことを「オペラ界のバルザック」と評した人がいたのが印象的だった。

talent dirigé par le maître

volcan de générogité

という形容も。

gratuité(無償性) とgénérogité は一番いい意味で似ている。

でも、どんなにgénéreux(寛大に、気前よく)にgrâceを聴衆と分けあっても、
ベースにあるtalent(才能)があって、それを指揮する腕前がないと劇場アートは成立しない。
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by mariastella | 2016-08-04 06:20 | 雑感
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