ポルトガルでファドを聴かなかったの? と友人から聞かれました。
もちろん聴きました。
カーザ・デ・リニャーレスで深夜まで。飲み物だけでもいくらでもいられるし、食事もおいしいです。夜9時くらいから3曲くらい歌っては20分くらい間が空くので、その間にちょこちょこ飲んだり食べたりします。
ファドをやっているポルトガル人のエンジニアでハーブのフィトテラピーに転向した友人がいて(彼の二人の子供が昔私のピアノの生徒だった)、ファドのギターラ(ポルトガル・ギター)の選び方や演奏についていろいろ話したことがあったので、実は、今回のポルトガルは、ファティマや他の修道院めぐりのほかにポルトガル・ギターを購入するのが目的の一つだったのです。
サウジアラビアでウードを、ハワイでウクレレを買った時のようにいろいろ調べてもいました。
ギターラとアルト(これがクラシッ・ギター)のデュオはなかなかすてきでした。二人の雰囲気がまたよかった。
ギターラは指で弾くマンドリンみたいな感じもしました。
ところが、実は、リスボンで予想外の出来事があって、ギターラを購入するのを見送りました。
哀愁、郷愁のサウダージについては、うーん、エキゾティックでポルトガルの歴史の光と影も思わせますが、ファドの言葉が分からないこともあって、必死に歌を習おうというモティヴェーションはわきませんでした。沖縄で三線のレッスン、ハワイでウクレレのレッスンをちょっと受けましたが、ギターラそのものは簡単に弾けそうな気がします。
パリでもきっとギターラを買えるでしょうが、ウードもウクレレも弾く暇がない毎日、ここは我慢することにします。