L'art de croire             竹下節子ブログ

フランス大統領予備選 その6

先ほどTVでフィヨンとジュッペの最終討論を見た。

週明けは両陣営から非難と揶揄の応酬が続いたので、おやおやアメリカ化するのかと思っていたら、まあ、まともだった。

今週フィヨンは保守反動カトリックのレッテルを貼られたし、ジュッペはボルドーのモスクに絡めてアリ・ジュッペなどと言われた。

特にジュッペは70代の年よりだというイメージを払拭するためか月曜のミーティングで

「J'ai la pêche! Mais avec vous j'ai la super pêche!" 」

と気勢を上げたことでSNSでさんざんからかわれた。

la pêche は「桃」で、元気いっぱいという意味の口語で、くだけた言い方だけど、「私は元気です、皆さんといると超元気です!」と 「la super pêche 」と言ったのが、私は覚えていないけれど前世紀のスーパーマーケットの宣伝文句だったらしくて、藪蛇というか、かえって年より臭い、ということになった。

アメリカならなんでもありかもしれないけれど、確かにこんな言葉の使い方をフランスの大統領にしてもらいたくない。おまけに pêche には、ボクシングのパンチという意味もあるので、その pêcheをジュッペの顔面に打ち込んでやる、みたいな応酬もあって、揚げ足取り、言葉遊びのレベルになっていた。

こんなことでは、本選でポピュリストに敗れる種をまいているようなものだと心配だったが、公開討論ではまあまあ上品だったのでほっとしたけれど、インパクトもなかった。
そうなると、「見世物」としては、サルコジがいないとキャラが立っていなくてつまらない。

アメリカでトランプやサンダースが傍流から飛び込んだのと違って、2人とも同じ共和党の同僚同士で親称で呼び合っているし。

でも、サルコジがいなくなったので、決選投票に行く人は減るのではないかとか、フランス人は天邪鬼だから今度はフィヨンを落として番狂わせを狙うとかいう人もいて、どうなるかは蓋を開けないと、分からない。
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by mariastella | 2016-11-25 08:12 | フランス
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竹下節子が考えてることの断片です。サイトはhttp://www.setukotakeshita.com/
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