L'art de croire             竹下節子ブログ

フィヨンの奥さんと日本の首相夫人

フィヨンは「晴れて?」新たに共和党からお墨付きをもらってリスタートの様子。

私の周りではジュッペが不出馬スピーチで見せた知性が評価されている。

でも、周りのインテリ左派無神論フェミニストが、フィヨン夫人のことを攻撃しているのを見て論理的ではないと思った。

フェミニストらは、

自ら「夫の仕事に関わったことありません」と言っていた「ウェールズ出身の田舎住まいの5人の子の母」であるフィヨン夫人は、園芸をして料理して編み物をしていたのだから公金を横領した、と切って捨てるのだ。

一方、私の周りのこれはリタイア世代の人たちで妻子のいる人たちは、

「自分たちの母親も父親をいつもフォローしていた。」
「自営業者や第一次産業に関わる人は妻も夫と全く同じに働いている。」
「自分の妻も、海外赴任の自分をあらゆる点でアシストしていた。給料をよこせと言われていたくらいだ」
「フィヨン夫人は弁護士の資格を持っている。微妙な問題について絶対に信頼が置けて能力もある妻にアシストしてもらったのは不思議ではない」

などと、口をそろえて弁護。

私は一応、彼らに、

「それは、私企業や私人ならいくら妻に払おうと問題ないけれど、公設秘書として公金を払った時点で問題なのよ」

と反論したのだが、

「専業主婦だと宣伝していたくせに普通の人には考えられないくらいの高給をもらっていたのがけしからん」

みたいな嫉妬めいた攻撃よりは好感が持てるなあと思って、

このことをフェミニストの友人に話したら、

そういう観点からは見ていなかった、

と認めた。

インテリ左派フェミニストたちはみな自分で自分の生活費をしっかり稼いでいるから、「私、働いたことありませーん」という存在自体を忌避しているのだ。

海の向こうの日本では、「アッキード」疑獄が取りざたされているようで、つい比べてしまう。

「私の妻を犯罪者扱いにするのか、失礼な!(怒)」

なんて「むきになる」と言われている日本の首相のことを、「愛妻家」だなどという日本の男っているのかなあ。「昔の話」でなくて現役の首相の現在進行形の話なのだから、重要度も責任度もまったく違うものだけれど、「妻を守る」というスタイルで一定の共感を一定の男に口にさせたフィヨンのケースを見ていて、いろいろ考えさせられた。

逆に、「妻を守るフィヨン」という形で共感を口にしたフランス女性は見たことがない。

フィヨン以外には共和党の候補は考えられないから、
フィヨンの政策に共感していることには変わりがないから、

という冷静なものばかり。

国民性、世代の差、男女の差、観察していると興味深いことばかり。
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by mariastella | 2017-03-08 06:06 | フランス
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竹下節子が考えてることの断片です。サイトはhttp://www.setukotakeshita.com/
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