L'art de croire             竹下節子ブログ

音楽とトランスと気持ちよさ

バッハのブランデンブルグ協奏曲第三番の第三楽章を相変わらず五パートで練習しているのだけれど、だんだんとテンポが上がってきて、今はほぼ、演奏会テンポ。前にも書いたが、「切れ目」というのがまったくなくて、トランス状態になりそう。特に隣り合う二弦の間を何度も高速で往復して弓を動かす心地よさは、擦弦楽器をやるまでは想像もつかなかった。

音楽とトランスについて前にバリ島のことを書いたけれど、速いテンポで繰り返しを含む曲を延々と弾いていたら、奏者は地に足をつけていられない。

でも、音符はきっちり追わなくてはいけないし指も腕も正確に動かすのだから、そして他のパートときっちり合わさなくてはならないから、トランスといっても、「あっちの世界に行っちゃっている」状態ではない。

私は結構こういうのが好きだって分かった。

前に、ラモーと「間」について書いたけれどラモーの場合は、言ってみれば絶えず何をどうするのか決断しなくてはいけない。
その「意志」が「間」をびっしり埋める。

ブランデンブルグを弾いていると、「決断」なんてしている暇はない。
曲に引っ張られる心地よさ。

こちらが絶えずクリエイトしなくてはならないラモーと比べて、やはりお手軽なトランスの楽しみがある。

ヴィオラをはじめて20年以上になるけれど、ボウイングの心地よさがくせになるのでやめられない。
[PR]
by mariastella | 2017-03-20 05:34 | 音楽
<< コンテンポラリー・アートのナル... ヴォルテールのせいで転んだ >>



竹下節子が考えてることの断片です。サイトはhttp://www.setukotakeshita.com/
以前の記事
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
2008年 11月
2008年 10月
2008年 09月
2008年 08月
カテゴリ
検索
タグ
最新の記事
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧