エリカがアメリカに一時帰国している今、チェコの女性と知り合った。
私はすぐに彼女を質問攻め。
Kの名は知っているが読んだことはない。Kが共産党政権下で禁書だったことも知っている。
チェコのカトリシズムについて質問。
教区はたいていみなカトリックの看板を掲げているが、内容は、カトリックとフス派に分かれている。その事実を知らない、気づかない人も多い。
彼女の家族はずっとヤン・フスに忠実だった。カトリックのどんな教義も、批判精神なしに受け入れたことがない。共産主義政権が倒れた後、カトリックがまた勢力を増やそうとした。
彼女(30代くらいだと思う)の両親は共産主義政治に巻き込まれないように精密科学の研究を選んだ。二人とも物理学者。そして家族はみんな自覚的フス派。カトリックは形だけ。
とにかく、「白い山の戦い」以降、すべてが変わった。
というのだ。
エリカから聞いてはいたが、やはり軽く驚いた。
共産主義の崩壊よりも「白い山の戦い」の方が画期的な出来事なのか?
それって、1620年だ。何か、関が原の戦いの結果をずっと引きずっている、みたいな感じ?
宗教の帰属の問題は根が深い。Kのソリプシスムが生まれたのは、そういう土壌なのだ。