アメリカの経済評論家
ジェレミー・リフキンが新著『マージンゼロの社会』について語っているインタビューをラジオで聞いた。
実際に読んだらひょっとしてネガティヴなつっこみどころがあるかもしれないけれど、2050年頃には、金融資本主義が社会資本主義に移行していて、情報もエネルギーも無償で分け合える社会が到来するという第三次産業革命の楽観的未来を語ったものだ。
メルケル首相のアドヴァイザーでもあるリフキンはヨーロッパの可能性を信じていて、フランスの資本主義はすでに13%が社会資本に向けられているとか、今ヨーロッパが古いタイプのインフラに投資している7800億(ドル?)を情報インフラ投資に変えるとマージンゼロの社会が出現するなどという。
すでにマージンゼロの直接の恩恵である日光や風を主要エネルギーに変えていくのはもちろんだ。自動車産業もこれからの世代がマイカー離れしていくと、今の15分の1になって産業界を変えてしまう。
などと私が書くとお花畑風だが、実際にこの20年ほどのデジタル革命の恩恵を受け、世界への視点や視界が無償で広がっていくのを見た体験に照らし合わせても、いろいろ説得力のある論が展開されていた。
リフキンも1945年生まれで、私と同様、21世紀後半の世界を直接に見ることはないかもしれないけれど、エコロジーな経済が可能で、人間が謙虚になって環境やお互いを尊重するよりよい世界が来るのだと言ってくれる人がいるのは次世代のために力づけられる思いだ。
どんな道具だって使い方によれば建設的にも破壊的にもなる。
今は、建設的な可能性を鼓舞してくれる言説がなかなか届きにくい時代だからこそ、多くの人にぜひリフキンを読んでほしいものだ。