昨年のコンサートのうち、子供たち用の音楽童話をデジタル紙芝居にするための音源作成になんだかんだいって1年もかかったけれどようやく完成した。紙芝居が出来上がったら日本の子供たちにフランス・バロック音楽をじゃんじゃん聴いてもらいたい。これまで一度も録音されたことのない曲がいくつか入っている。
Luc Marchand のLa Flatteuse などヒーリング音楽としても最高なのでこれから自分でも聴けるのが楽しみだ。トリオのサイトにも組み込んでいくつもりなので多くの人にお届けできると思う。
フランス語版や英語版も作ろうと思うけれどまず日本語版ができるのはとても嬉しい。
そんなこんなでほっとして、今はラモーの新しいレパートリーにかかっている。
もっともギタリスティックなものトリオのHが厳選して編曲したものだ。
先週からまず3曲練習している。
1.Musette de Zaïs
2.Entracte de La temple de la gloire
3.Gavottes d'Acanthe et Céphise
1と2は私のパートが第2ヴァイオリンとヴィオラを同時に弾くのでポジションを工夫しなくてはならない。
2は来るべき幕の雰囲気の提示だろうが、神秘的で深刻な感じがする。
3のガボットは二つ目の短調の部分の弱起が四分音符にして三つ分あるという変則的なものだ(全体は二分の二拍子)。
しかもその三つの四分音符ががサラバンド風で2音目が長い。こんなガボットって他にあったっけ?
踊る時にカダンスが短すぎて調子が狂うんじゃないだろうか。
しかも、センチメンタリズムに堕ちていくぎりぎりのような効果を、何一つ妥協のない知的で計算された和音進行の中で出している。
こんな離れ業ができるのは本当にラモーしかいない。