日曜の投票結果は一勝一敗という感じだった。
オーストリアで緑の党が極右を退けたことで、難民問題が切迫していても世界は必ず利己的なポピュリズムに流れるわけではない、とほっとさせられた。
一方、イタリアの国民投票の結果レンツィ首相の退陣が決まり、ローマ市長の選挙のような極右の流れが見えてきた。EUはまた危機に面する。ギリシャ危機を乗り越えたからノウハウはあるというのだけれど…。
さて、パリのセーヌ河畔で、12/4、新築の巨大なロシア正教のカテドラルの記念行事が行われ、キリル総主教と共に政府を代表して出席したのがウラジーミル・ヤクーニン(元外交官でプーチンの側近、元KGBことも言われ、2005-2015までロシア鉄道総裁だった)という人だった。
10月に
プーチンの訪問がキャンセルされたことは前に書いた。
ヤクーニンは、ロシアの「文明間対話研究機関」の代表で、フランス共和党のティエリー・マリアーニと共に「仏露対話」を主宰する。
今回、カテドラルを前に彼が強調したのは、
「ロシアとヨーロッパの国々は互いのキリスト教ルーツによって結ばれている」
ということだ。
つっこみどころがたくさんある。
ヨーロッパ連合が必死になって強調するのを避けてきたのがこの「キリスト教ルーツ」という言葉なのに。
それにロシアのキリスト教ルーツとなった東方正教と、西ヨーロッパのルーツとなったローマ・カトリックとは、伝わり方も違うし、確執が長かったしまだ解消されていない。
それに、こんな風に表現すると、
例えばトルコがセーヌ河畔に巨大なモスクを建設するのならまずいが、
「同じキリスト教の教会ならいいもんね、問題なし」
とでも言いたいのか、含意があるようなないような・・・。
そういえば、今話題の日露関係にも「キリスト教ルーツ」という言葉は使えないしね。
ヤクーニンの言葉、空気が読めないのか確信犯なのかよく分からない。
でも10月以来、多少状況が変わったと思っているのかもしれない。
あの後、プーチンはフランス共和党予備選の決選投票前にフィヨンにエールを送ったからだ。
フィヨンはそのことでジュッペに皮肉られていた。
フィヨンとプーチンは仲がいいと言われている。
誰か別のものを排除する形でなければ、ぜひみんな仲良くしてほしいものだけど。