雑誌はビッグイシュー TVは放送大学ということで、先日観た番組が「西洋芸術の歴史と理論」第一回で、芸術とは何か、見方・味わい方 by 青山昌文、というものだ。
芸術作品は最近、先入観なしに、感性に合うかどうかで見ればいい、自分の好みに正直に、などと言われているが、それは間違いで、その歴史的社会的文脈の知識がなければ本質には迫れない、
知的に理解することでしかアクセスできない美というものがある、そしてそれは素晴らしい体験だというようなイントロだった。
すごく嬉しかった。
そのことは、私たちのトリオがラモーを弾くたびに感じていることだからだ。
何年も研究し、試行錯誤を繰り返し、バレエのステップや踊りの種類も考え、考え尽くしても、まだ先があって そこには慄えるくらいの美しさと別世界が開けるのだ。
誰かから単純に、バッハはユニヴァーサルだがラモーはフランスを超えなかった、などと言われると、私たちはどう説明していいかわからない。
また、バロック・オーケストラを手軽に3台のギターに編曲しているのだと思われる時もある。
実は、本当にこれをラモーに聴いてもらって、私たちとラモーと4人で天国に行きたいと思えるほどの知的な必然で弾いているのだ。
私は、楽器としては擦弦楽器の方が弾き手としては好きで 、他のメンバーも、チェンバロ 、オルガン、テオルブ、バロックギターなども弾く。
でも、ミオンやラモーのある種の曲を弾く時、私たちの楽器の選択ほど美を引き出せる組み合わせはない。その良さを最大限に分かち合いたいのだけれど、解説には限界がある。
歌舞伎や美術館の音声ガイドみたいなものは解説、見どころなどによって鑑賞を豊かにしてくれるのがよく分かる。でも音楽の演奏に同時に音声ガイドは入れられないし…
などと共感できた番組だった。