第一次投票の第六番目の男、ドゴール主義者を自称するニコラ・デュポン=エニャンがマリーヌ・ル・ペンとの共闘を表明し、ル・ペンが選ばれたらデュポン=エニャンを首相にする、と共同で発表した。
デュポン=エニャンは、FNは極左でない、と、公営TVのインタビューで断言し、それにショックを受けた彼の党「立ち上がるフランス」の副党首はすぐに辞任した。
それでも、この選挙運動期間中けっこう受けていたデュポン=エニャンが政権入りということで、FNが「普通の党」認定される印象を与えることはあり得るので、少しあせった。
幸い(?)、父親のFN創設者ジャン=マリー・ル・ペンが、同性愛へのヘイトスピーチみたいなものをネットで流してくれた(?)ので、バランスがとれたかもしれない。
選挙の3日前のシャンゼリゼのテロで殉職した37歳の警官の国葬の時に、彼の同性の伴侶がスピーチをしたことを受けてのことだ。
ル・ペン女史の右腕であるフロリアン・フィリィポは同性愛者だから、それが一応、FNの盾になっていたけれど、これでフィリポ首相の可能性はなくなったのだから、ジャン=マリー・ル・ペンの言葉は痛手だ。
マクロンの勝利が見込まれるにしても、なんだか結構はらはらさせられる後一週間の選挙戦である。
5月1日は、メーデー。デモに参加する組合の主張、ジャンヌ・ダルクと聖母の月にいつも前面に出るジャン=マリー・ル・ペンの扱い、マリオン・マレシャル=ル・ペンの本音など、復活祭とは別の注目すべきシーンが繰り広げられるはずである。ちょっと楽しみ。