シリアで「イスラム国」が「首都」として占領したラッカに住んでいた若い女性ニサン・イブライムさんという人が、2011から2015 年にかけて、日常をFacebookに綴っていた。
それを知ったISは激怒して2016年1月に彼女を「処刑」したと発表した。
ニサンさんは30歳だった。
その彼女の日記を編集したものがフランス語で出版されて話題になっている。
「アンネの日記」に匹敵する貴重な証言文学だという。
現代のアンティゴネだとも形容される。
また、これを読むと、ISだけでなく、アサド大統領の強権のひどさも自明のものとなるという。
けれども、そこには若い女性らしいユーモアも夢も希望も綴られているのだそうだ。
ユーモアも夢も希望も、ISが切り捨てたいものだろう。
アンネ・フランクも、もし今の時代ならFBで日常を綴っていたかもしれない。
当時多くのユダヤ人が情報を発していたら、その拡散力はすごかっただろうけれど、ナチスにチェックされてまたたくまに逮捕されていたかもしれない。
そうなるとSNSによる情報発信というのは両刃の剣だ。
でも、一度発信されたものはコピーされれば永遠に残る。
どんなジャーナリストの現場からの情報発信よりもすごい。
彼女の家族はこのFBの存在を知っていたのだろうか。