日記 その6
2/14
今日はバレンタインデーで、フランスでは女の子が男の子にチョコレートを贈る日じゃなく、カップルの男が女に赤いバラを贈る日だ。
後は男が女をディナーに誘う。
この日だけはフェミニズムはお休み、とも揶揄される。
でも今夜は人気のサッカーの試合がある日なので、男たちはTVを見たくてディナーに出かけたくないのがジレンマ、というのが話題。
最近は香水もどうぞ、などのコマーシャルもあるが、基本的にチョコレートは、クリスマスと今年は4/1にあたる復活祭というピークの合間の「冬の時代」だ。(おまけにバレンタインデーは今年は四旬節の最初にあたる灰の水曜日で昔なら断食日だった)
先日「ドン・ホセ症候群」という言葉を初めて聞いた。
カルメンのドン・ホセだ。
日本語で検索したら出てこなかった。フランス限定?
カルメンはスペインが舞台だけれどフランス語原作で、世界で一番演じられているというオペラの『カルメン』もフランス・オペラだし。
「ドン・ホセ症候群」とは、要するに、振られた男が女に「僕らはあんなに愛し合っていたんだから今も愛し合っているはずだ」と言って、心変わりを認めないというやつだそうだ。
過去は変えられないけれど現在も未来も流動的なのに。
それどころか、過去にだって実は愛されていなかったのに、勝手に愛されていた、と一方的に思い込んで心変わりを責める男だっている。
「愛の幻想か、さもなくば、死か」というやつで、脳内過去を美化して「永遠」に刻印しようとする。
前にブログで書いたけれど、最近はカルメンがホセを殺すという新演出もある。
「愛の幻想か、さもなくば、死か」の解決という点では同じだ。
「愛の幻想」は絶対に「死」に勝てない。
そして、「死」に勝てるのは、幻想ではない「愛」だけだ。