L'art de croire             竹下節子ブログ

防衛省から防災省へ

今、仕事が立て込んできたのでまとまったことを書けない。

書きたいものはいろいろあって、

ワールドカップで優勝したフランスのサッカーチームにおけるライシテ

ミシェル・フーコーとアウグスティヌス

クリスチャン・ムービーとニーチェ

ジャン=マリー・ブロームのスポーツ社会学の続き

などについて少しずつ書いていくつもりだけれど、なかなか時間が取れない。

読む方も、まとまったものはなかなか読めない。

愛読しているブログには目を通している。

最近特に感動したのは、「ヒロシマの心を世界に」ブログの豪雨災害からの教訓シリーズで紹介された
無抵抗降伏論と防災省設置論だ。

リンクもするが、なるほどと思った部分をここに少しコピーしておこう。

>>自然災害による被害が大きいこと、それを軽減することを国家的事業の最優先事項の一つにしなくてはならないと、私たちが覚悟を決めて、政治を動かして行かなくてはなりません。<<

防衛省を防災省に、自衛隊を災害救助隊にすることについては、


>>⑤ 自衛隊より緊急度は高い――その理由を簡単に説明すると、それは死者数、さらに生活の激変を余儀なくされた「被害者」の数を見るだけで明らかである。まず、この73年間、外国の侵略によって死亡した日本国民はゼロであり、また死亡を含む生活の大激変という形での外国からの影響は、アメリカ軍基地の存在以外にはないと言って良い。対して、自然災害による死者数は膨大であり、東日本大震災の結果、未だに避難生活を続けざるを得ない人々の御苦労を考えただけでも、「防災」の重要性は自明である。結論として、「防災省」を実現しこうした被害を減少させるために、全国民が一致してその設置のために努力すべきである。

自衛隊以上の予算を――外国からの侵略がなかったのは、自衛隊があったからだという議論もありそうだが、予算面等で自衛隊と同じ「レベル」での災害対策をこれまでして来ているのかも検証した上で、現在のレベルを凌ぐ防災対策を立てることで、同様に、「防災省」があったから自然災害の被害が減少した、と数年後には言えるようになるはずである。

>>「自衛隊 ⇒ 災害救助隊」というパラダイム転換のための第一段階として、森嶋通夫氏の『日本の選択』の論理的帰結も加えて、次の三つの命題を説明しています。

(A) 軍隊としての自衛隊の適正規模は「ゼロ」である。

(B) 「国防」のための手段は、軍事力といった「ハードウェア」ではなく、外交や経済・文化等の分野における国際的な活動、つまり「ソフトウェア」ではなくてはならない。

森嶋氏は次のような提案をしています。論争相手の関氏や猪木氏が当時の防衛費について、GNP0.9%だったものを引き上げて3.4%にすべしとの主張を受けて、それでは、増加する2.5%をどう使うのかという点についてのものです。

  「これだけの金をタンクや飛行機やミサイルの購入に費消するのでなく、私が主張している広い意味での防衛費、すなわち文化交流や経済援助や共産諸国との関係の改善や、欧米諸国との間の貿易黒字差額の縮小用に追加するならば、単に共産固との関係だけではなく、アメリカ、EC、東南アジア諸国との関係も非常に良好になるに違いない。日本は積極外交をしやすくなり、ソ連は日本の仲介能力を評価し、日本はそれだけ安全になる。

  しかし、もし逆にこの2.5%で軍備を増強すれば、平和の風船は一挙に破れてしまうかも知れない。2.5%を算出する際の分母になる日本のGNPはそれほど大きいのである。」

(C) 人、知恵、金をこうしたソフト面に注入して国内では「防災省(仮称)」を創設し、防衛省は廃止するとともに、世界貢献をするために、国際的に活躍する「サンダーバード」のような組織を「防災省」内に創設する。

以上は、ここここここからのコピー。

このシリーズを遡って是非読んでほしい。
今も続いているから私もずっと読んでいくつもり。

被爆の地であり、今回の豪雨被害の地でもあった広島ならではの説得力だ。
本当に、今は地震や津波のリスクの方がずっと大きい日本で、弾道ミサイル防衛などをアメリカから買うよりも防災と災害救助に予算を回した方がはるかに「国防」になると思う。

そしてここで引用されている森嶋通夫さんってすてき。

無抵抗降伏論とはこんな感じ。

こういう経歴のこういう人がこういうことをせっかく言い残してくれたことに感謝しよう。
ただ、森嶋さんの比較文化的考察は、イギリスを起点にしているので、彼がフランスも視野に入れていたらもっとおもしろかったのにと思う。
日本人でアングロサクソンに片足を置いている人にはフランス的な感性や考え方がなかなか見えない。
私の場合のようにフランスに片足を置いている戦後生まれの日本人は、もともとしっかりと「アメリカ」の影響を受けているから、視角が少し広がってくる。森嶋さんとお話したかった。






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by mariastella | 2018-07-27 00:05 | 雑感
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竹下節子が考えてることの断片です。サイトはhttp://www.setukotakeshita.com/
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