このステンドグラスは創世記の天地創造を描いたもの。
左上が神がカオス(混沌)からコスモスを作るところ。
神は、まず天と地を分け、その地には闇があり、神の霊が水面を動き、さらに「光」を創造し、昼と闇に分け、さらに水と水を分けて大空を作った。大空の上と下に水を分けた。大空を「天」と呼んだ。
さらに天の下の水を一か所に集めて「海」とし、渇いた部分を作ってそれを「地」と呼んだ。「地」には草と果樹を芽生えさせた。
聖書の記述も何か混沌としていて天と地と光との順番がよく分からないのだけれど、その分かりにくい部分を丸い青い「混沌」の真ん中がぱくりと開いて「分けられる」というクリアな図にしているのがおもしろい。「神」の姿がいろいろな司教をモデルにしているようで衣装も違っている。
これは聖母被昇天のステンドグラスで、この16世紀初頭のものの隣に同じ大きさでテーマをなぞったもので比べると興味深い。
レリーフのキリスト復活も悪くない。イエスがどうやって墓の中から出てきたのかは誰にも分からない。ただ墓の横穴をふさいでいた大石が動いていて、遺体を包んでいた亜麻布が残っていたという記述だけれど、ここには、石棺の蓋がずれて亜麻布を引きずってにゅーっと出てきたイエスの姿が。頭を覆っていた布はもう下に落ちている。
超かわいいのはこの聖母子像。おむつもしていない赤ちゃんイエスのぷりんとしたお尻がキュート。聖母は、「ちょ、ちょっとおとなしくしてないと落っこちますよ」という風情。
もちろん「普通」に立派な聖母子像もある。戴冠後の公式ポーズ。
この教会は、すべての「見どころ」に英仏語でくわしい説明がされていて、「美術館」として充実している。個人で鍵をもらって見学でき、しかも、もちろん無料だから、こんなに「お得」な美術館は珍しい。