傘
ムッシュー・ムーシュは傘を持って家を出た。
振り返ると、隣の家の人が傘を持たずに出てきたことに気がついた。
「あなたが私のことを馬鹿だと思っていることは分かっていましたよ」とムッシュー・ムーシュは言った。
Sekko : これも対人関係。隣の人が傘を持たずに出てきたのは偶然だろうし、晴天なのに傘を持っているムッシュー・ムーシュにあてつけることなど考えられない。むしろ、雨もよいなのに傘を持たずに出て来た人を見て、「ぼくはちゃんと天気予報を見て傘を持って出るもんね、あいつは考えなしで後で困ることになるにちがいない」という方向なら理解できないでもない。それを逆転したムッシュー・ムーシュの「不条理」にはいろいろなことを考えさせられる。