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L'art de croire             竹下節子ブログ

那智大社と速玉大社

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次の朝はボートで勝浦港に戻って、那智大社、熊野古道の大門坂へ。

宿の朝食も、御膳とブッフェとが組み合わされるというユニークなものだった。

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午前中は観光バスに乗って、熊野古道。すごく歩きにくい。フォトジェニックではある。

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八咫烏、かわいい。

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那智の滝は霊水を飲むのも含めて初穂料というか、カネがかかりすぎ。

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那智大社は西国第一番札所の青岸渡寺(インド僧である裸形上人が開いたという)とセットになっている。参道はすべて登り。

ふたつが分かれた背景にある明治の「神仏分離令」のことを思う。

200名以上の歴代天皇の半数以上が上皇となり、その半分以上が出家して「仏教」に帰依し、「法皇」と称した歴史も合わせて考えると、今の神社が掲げる「令和奉祝」の言葉も感慨深い。


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修験道の聖地だから役行者の像も。

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青岸渡寺、三重塔や那智の滝が見える。

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八咫烏
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午後は新宮の速玉大社に。
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速玉大社の印象的な弁慶像。

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脚がいい。

義経は熊野水軍を味方につけるために弁慶を派遣したのだそうだ。

梛の神木。

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私の好きなのはこのオガタマの木。モクレン科だという。

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相変わらず「令和」。
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端午の節句の武者幟。江戸時代のもの。

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鯉のぼりよりジェンダーバイアスいっぱい。

下に仁田四郎が猪にまたがっているのが今年の干支を思わせてちょうどいい。


速玉大社から1kmほど歩いて神倉神社へ。速玉大社への参道も階段が大変だったけれど、ここの階段はそれに歩きにくさが加わる。

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普段はロワール以北の平野に暮らしているから、山と海が競り合うような迫力に圧倒される。どこの寺社にも「神木」というのがあることにもあらためて感動。
キリスト教の教会は石造りのイメージがあるけれど、木材が足らなかったせいであり、「生命の木」が中心なのは同じで、中のしかるべきところには木が使われていた。ノートルダム大聖堂などにもそういう火災に弱い部分があったわけだ。

逆に、日本の山岳信仰には「石神」がある。国歌にあるように「さざれ石が巌となり苔がむす」という石の成長テーマがあるのだ。

先に南方熊楠のことを書いたけれど、修験道やら山伏にもいろいろな思い出がある。

今となっては元の疑問が何だったのかは思い出せないのだけれど、大学院で謡曲の講義をとっていたのだろうか、『安宅』がらみで修験道や山伏や『谷行』につながったのだろうか。ある日、本郷の宗教学科の修士課程のゼミで、どういう経緯だったのか、同じクラスにいた中沢新一くんにその話をしたところ、次の週の時間に、折口信夫が『谷行』について書いたテキストをコピーして持ってきてくれた。その中沢君からはその後博士課程のレポートに至るまでいつも斬新な切り口で助けてもらうことになった。その最初がこの『谷行』だったのだ。

熊野は何しろ陸の孤島だから、今熊野など、熊野権現を勧請した京都や大和などの山があって、『谷行』も大峰山に向かう途中の葛城山の出来事だ。
でもその頃には中沢君は出羽三山などのフィールド・ワークに熱心で、私も、彼の影響を受けて出羽三山に行ったり恐山に行ったり、飛島に行ったり、と、東北新幹線もない時代、寝台車を乗り継いですっかり「東北」フォークロアにのめりこんでいたのはなつかしい。

今ネットで検索すると、折口信夫の『谷行』のテキストは出てこなかったけれど、青空文庫というのでいろいろ読むことができて、山伏については


>>>山人の中、飛鳥末から奈良初めへかけて、民間に行はれた道教式作法と、仏教風の教義の断篇を知つて、変態な神道を、まづ開いたのは修験道で、此は全く、山の神人から、苦行生活を第一義にとつて進んだのです。だから、里人に信仰を与へるよりも、まづ、祓への変形なる懺悔・禁欲の生活に向はしめました。即、行力を鍛へて、験方の呪術を得ると言ふ主旨になります。だから、修験道は、長期の隔離生活に堪へて、山の神自体としての力を保有しようとした山人の生活に、小乗式の苦行の理想と、人間身を解脱して神仙となるとする道教の理想とをとり込んだに過ぎません。後々までも、寺の験方の形式をとり去ると、自覚者の変改した神道の姿が現れるのです。<<<


と、すごく明確な定義があった。近頃修験道に興味を示しているオディールに今度会う時にこう説明しよう。


(引用は下のテキストからの抜粋です)









by mariastella | 2019-05-20 00:05 | 宗教
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竹下節子が考えてることの断片です。サイトはhttp://www.setukotakeshita.com/
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