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L'art de croire             竹下節子ブログ

フリーメイスンと教会  

メイスンなら月2回の会合とさまざまな典礼、
教会なら週1回のミサと典礼。

今のフランスの都市のカトリック教会だけ取り上げると、洗礼などの「イニシエーション」を受けていれば、後はまったく教会に行かなくても、献金しなくても、結婚式や葬儀を頼めば、拒絶されない。
そういうタイプの人は、フリーメイスンの典礼も面倒だと思うだろう。

逆に、そういうカトリック教会のユルさでは信仰を維持できない人は福音派の教会やキリスト教系新興宗教にいくかもしれない。無神論だということで仏教に帰依する人もいるし。
先祖代々とか町内会的メンタリティの共同体にいる人はカトリック教会でちゃんとミサに行く。

週1回は教会のミサに行って月2回のメイスンの会合にも参加する人は人脈上のよほどのメリットがなければすごく少ないだろう。(カトリック教会側はフリーメイスンの信者を少なくとも公式には認めていないし。)

GLFF女性ロッジは世俗系メイスンで、メンバーの宗旨を問わないけれど、「神を信じていない人の隣に座るのは嫌だ」と言い出したメンバーがいて、その時には、別の有神論系ロッジを紹介して移ってもらったと言っていた。(このことからも事前の審査や合意確認の甘さが分かる)

私には、個人的に、典礼や儀式というもの自体への抵抗はない。
出席した以上、リスペクトするのは当然だ。
でも、大声で唱和したり叫んだり、その場にいるリーダーや教祖に大げさに拝礼したりするようなのは無理だ。
チベットの「活仏」の前での五体投地も無理。
そういうものを強制されない限り、典礼や儀式の小道具や衣装や所作を前にしてそれが現実とかけ離れているとか信じられないとかナンセンスだとか思わない。
映画を観たり小説を読んだりして、これは虚構だ、事実ではない、あれは俳優の芝居だ、とか言って批判しないのと同じだ。フィクションを通じて共有する美や真実や感動なんていくらでもある。

しかし、世俗系メイスン(メイスンの中には神や宇宙の創造者への信仰を前提としているものもある)で、いくら人間としての進歩や完成、と唱えても、宗教抜きの「霊性」を意識して組み入れているものでないと、やはり、現実社会での人脈作りのメリット優先の方に流れそうだ。

人間って、ストーリーが必要な生き物なんだなあとつくづく思う。
我々はどこから来て、どこへ向かうのか、というやつだ。

典礼も、「聖」の意識も、「秘密」の意識もそこから派生する。

「愛」は、なかなか、派生しない。
「愛」はやはり神に属するのだろうか。



by mariastella | 2019-11-15 00:05 | フリーメイスン
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竹下節子が考えてることの断片です。サイトはhttp://www.setukotakeshita.com/
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