11/3、六本木のミッドタウンの裏手にあるデザインサイトの虫展に行く。
メトロの六本木駅からミッドタウンに進む地下道にある安田侃の大理石彫刻で待ち合わせと言われたのだけれど、考えたら、今まで、いつもうちから便利な千代田線の乃木坂から歩いていくか、地上を歩くかばかりなので、地下道を使ったことがなかった。
こんな素晴らしい彫刻だった。地下なのに自然光があたって、何とも言えない質感。
で、虫展。

「虫」の形をデザインとして見る。私は「虫」一般が苦手だけれど、彼らの体の機能美は楽器の機能美などと同じく見事なものなのだと想像できる。

デザインサイトは裏手のこんな場所にあった。直島の地中美術館を連想する。同じ安藤忠雄建築だった。
中には虫の脚の拡大もあれば、

無数の標本もある。その多様性は圧倒的だし、生存戦略が、大きさ、形、色、模様を決めていった結果は想像を絶する。
たとえばこんな小さな蛾の羽の模様は、私の持つ「自然」概念とかけ離れている。
造化の妙、そして各種機械から戦車などのモデルにもなるさまざまな外骨格のスペックに驚かされる。また、サイズの比を変えれば、「虫」は充分恐ろしいし、そういう原初的な恐怖が魅力の隠し味にもなっている。

この大きなものは何かというと、「髪の巣」という作品で、髪の毛とナッツの殻を組み合わせたパネルで建てた持続可能な「巣」。日常生活から出る有機的ゴミを素材にしたシェルター。圧倒される。
昆虫と、「巣」、蛹からの「変態」というのもまるで「シュレディンガーの猫」だ。
「巣」の驚きというのは春に行った鳥の巣アートを思い出させる。
その後で、こういう展覧会があるのを知った。東京大学総合研究博物館小石川分館というところでやっている「貝の建築学」というやつだ。
「貝」こそは、「巣」を内包している。
昆虫の形態も、環境とのせめぎあいによって「生」のバネのぎりぎりのところで展開しているけれど、思えば「貝」は水の中で「小宇宙」を囲い込んでいる。
「貝」展を、いつかぜひ、デザインサイトでやってほしい。