次はアメリカのキリスト者から。
ラッセル・ムーアは、典型的な保守的、伝統的なアメリカ人の要素を備えている。
ミシシッピー出身の白人で、アメリカのプロテスタントの主流派である南部の洗礼派の牧師だ。
48歳の神学者で、洗礼派の倫理と宗教の自由委員会の代表でもある。
その彼が、アメリカの右派による宗教のツール化について激しく非難して、その頂点にあるのがトランプ大統領だと批判している。
特に、移民をめぐるさまざまな陰謀論や、同性愛「治療」のための回心プログラムを糾弾し、教会は国家から独立すべきだと主張する。(昨年末、ドイツの教会がはじめて同性愛も性愛のヴァリエーションだと認めた。)
「妊娠中絶反対」などのポジションはいかにも保守キリスト者という感じだけれど、「福音書を捨てることなく現代のカルチャーと対話すること」を信条としている。
この人が私の注意を引いたのは、アメリカ南部の白人社会というと、なんとなく「トランプ支持者」のコアなの人々とイメージがあったので、そうか、当たり前だけれど、こういう誠実な宗教者もいるのだなと確認できたからだ。