私たちバロックダンサーはもちろん17-8世紀のフイエを使っている。
フイエの振付譜の数学的な構成はとてもフランス的だけれど腕の動きが分からない。いくつかの規則的なものの他には、当時の絵によって推測するしかない。
パリ七区のコンセルヴァトワールでフイエの振付譜の読み方の講義にを受けたのはもう20年以上前のことだ。
その他に、20 世紀になって、ピエール・コンテという音楽家で振付家が、20 世紀になって、腕だけではなく頭や胴の動きも書きとめる振付譜を考案した。
この特徴は、リズムが見分けられるところだ。空間の切り取り方はフイエの方がよくできているし、図柄としても魅力的だ。
今年になって、コンテの方法で踊りを書くというセミナーが行われているのを知った。

上に楽譜が来て、その下に、両腕、頭、胴、両足(シャープはつま先立ち)の動きが書かれる。こういう感じ。
ピエール・コンテ(1891-1971)は、1930年代にこの表記法を考案したらしい。
私が知らなかったのは、フランシーヌ・ランスロ~も、フイエの前にコンテの振付譜を使っていたということだ。
彼女とは亡くなる前の年に一度しか会ったことがなく、コンテの話などもちろん出なかった。クリスティーヌ・ベイルも、最初はコンテの振付譜を使っていたという。
1月末に例のイギリス型メヌエットを踊っている時に話してくれた。
それにしても、フランス人って、踊りを記譜することに多大な情熱をかける伝統がかけあるわけだ。
今、ふと思いついて日本舞踊の踊り譜というのを検索したらたとえばこういうのがあった。 うーん、すごくアナログだ。
もっとも、今ならもう、どんな踊りだって、ビデオ録画を見ながら覚えることができるのだから、振付譜はもう必要のない時代なのかもしれない。
でも、音楽をどうやって体の動きへと「受肉」させるのかに興味がある私にとっては、やはり「振付譜」の魅力は独特だ。
(参考)以前の記事にも張り付けたメヌエットのフイエ式振付譜