先日ラジオでオリヴィエ・スリエの話を聞いた。
この人は総合医でありホメオパシー医でもあって、エビデンス原理主義の医師たちからはよく思われていない。
「病気を治す」ことを「病人を癒す」ことに優先する規範に疑問投げかけて「病の意味」を問い続けている。ビデオを検索したら2015 年の
こういうのがあった。
なかなか感じのいい人で、手の動きが印象的で、8:29あたりから出てくる指を内側にして両手を組むしぐさも気に留まった。(やってみると気持ちよく、指のツボとか押さえられているような。)
で、この人がフランスにおけるCovid19について話していた。
香港風邪ではフランスで10万人が死んでいるけどロックダウンなどしなかった。
Covid19は戦後のフランスが経験した12の伝染病の中で9番目の感染力。
(衛生状態や生活形態のせいで大量の犠牲者が出ると思われた)アフリカで犠牲者数が伸びていないのは、彼らは抗マラリア薬のヒドロキシクロロキンを日頃から服用しているからだという。(なるほど、それは考えつかなかった。東南アジアでもあり得るかも。抗マラリア薬もいろいろあるけれど、旧フランス植民地国ではこれが使われている確率が高いだろう。)
もちろん皆が異口同音に「ワクチン」開発をCovid19の最終解決策だとしていることには反対。何年たっても有効なワクチンができていない伝染病はたくさんある。エイズのHIVワクチンも、有効性が証明されたものはいまだにできていない。ワクチン開発に頼るなら、これから40も50もワクチンを作っていかなくてはならない。
新型コロナウィルスが人に広がったという「結果」だけと戦うのはやめて、「原因」(人による自然環境の破壊)と戦わなければならない。
で、彼のところにやってくる患者に発想を転換して病の意味を考えるようにと啓蒙をしているのかと聞かれて、
「自分は余計なことはつけ加えない。100の疑問、悩みについて、101答えることにしている」
と言っていたのが印象的だった。