偶然、不思議な映画を、久々に映画館で観た。もう7ヶ月も映画館に足を踏み入れていなかったのだけれど、頼まれて中学生と一緒にベルギー(とフランス共同制作)のアニメ映画を観にいくことになったのだ。
まったく予備知識がなかった。「怖いもの、暴力的なものは嫌」と言ってあったので、「ファミリー」ものかと思っていたら、サスペンスフルで、ファミリーが命を狙われる。
行方不明の父親を捜してアメリカから1000キロをキャンピングカーで、カナダを通ってアラスカに行く。広大な景色が美しいし、環境にやさしいと偽って野生動物保護区を侵襲する石油会社から動物たちを守る話だ。
(最近なぜかyoutubeが貼れなくなったので、予告編をここにリンク。)
『サン・オブ・ビッグフット』(2017)の続編ということらしく、遺伝子が変異するアクシデントによって人間離れした父親とその能力(動物の言葉を理解し、足が速く、傷を癒すことができて聴覚もすぐれる)を受け継いだ中学生の少年が大活躍する。
エコロジーの活動家を助けようとする父親のビデオに手を加えて瞬く間に拡散するし、自分もスマートフォンで悪事の現場を録画して世界に発信する、など、20年前なら完全にSF映画だけれど、今のリアルだ。
それにしても、この手の三次元風のCGアニメって、本当に進化したなあと感慨深い。
エコロジーの活動家の間にスパイが忍び込むのは簡単だ、という事実もリアリティがあって怖い。
で、アメリカン・ファミリーの映画なのに、アメリカのアニメのテイストと違うので不思議だったのだけれど、ベルギー・フランス系制作だと知って納得がいった。ヨーロッパ系エコロジーとユマニスム、そして、むしろ日本のアニメから影響を受けたという「家族」「世代間の和解」のテーマも色濃い。
アメリカのテレビ番組や「有名人」を利用するビジネスの描写にも考えさせられる。大統領選が間近な時期だからこそ、ますますいろいろな含意を感じる。
アニメ系の映画は観てもほとんど記事にしていないのだけれど、「ラウダート・シ」特別年について考えていたこともあって、この映画が若い世代にどのように受けとめられるのかが気になったので書きとめておく。