Q : フランス革命についてのこの告発が陰謀論につながったのはなぜですか・
A : この時期の言説で重要なのは、「陰謀」の有無でなく 現実を終末論的にとらえていることです。
19世紀の政治史において、社会におけるカトリック教会の影響を問題視する政治的画策や秘密結社があったことは事実です。問題は、カトリック内の一部がその霊的な状況を終末論的に解釈したことです。それはアウグスティヌスの『神の国』の解釈の一種です。「神の国」は自分を軽視するまでの神の愛に基づき、「地の国」は人間の自己愛に基づいて神を軽視するに至るものです。18世紀以来、カトリック教会は、自由主義者、フリーメイスン、共和国主義者、国際的な社会主義者、ユダヤ人などを一括して「地の国」の住民として、教会に対抗する客観的なツールであると名指してきました。
sekko : 「敵」を一括してレッテル貼りすることの誤りは、いつの時代もある。
そもそも他者から一方的に貼られるアイデンティティは、ほとんどネガティヴにしか働かない。
うちで一人でいる「人」は考える主体だけれど、一歩外に出たら、他者との関係の中で、性別や年齢や、出自や、家庭内の役割などのレッテルを貼られる。「自分の国」を出たらパスポートで身分証明が必要だし、コロナ禍の日本では自家用車の「県外ナンバー」までチェックされる。
しかも、二元論的に、「日本人と日本人以外」とか「異性愛者と同性愛者」などと差別されることはあらゆる意味で「不当」だ。「差別の前線」でのみ、人は「日本人ではない」とか「同性愛者だ」とかのレッテルを貼られる。
(続く)