Q : 多様であるプロテスタントは、フランスのムスリムたちに、多様性をリスペクトしながらのストラクチャーと統一見解についてのモデルを示すことができますか?
A : 今から数年前、私はFPF(フランス・プロテスタント連合)の憲章をCFCM(フランス・ムスリム評議会)の会長に渡しました。彼は興味を持って研究してくれました。イスラムにはその独自性がありますが、全体として、神学的な宗派やのルーツの違いを把握すること、地域や国レベルでどのように自らを位置づけるかという点でフランスのプロテスタントが参考になり得ます。
Q : FPFは2006年から、モザイク・プロジェクトによって、数多い移民のプロテスタント共同体を助けています。彼らをフランスのプロテスタント共同体に統合するため、フランス社会に統合するためどうしていますか?
A : 移民出身の教会共同体はそれ自体が、共和国への統合の最初の場になっています。宗教、典礼、聖書の勉強、牧師の訪問などによってフランス社会の決まりを身につけて参入していきます。宗教社会学者たちも認めていることです。それは、移民出身のカトリックでも同じです。
移民のプロテスタント教会が典礼の場所や法的援助を探すことを支援しますし、地区の議員を紹介したり、同じ出身国の教会を教えたりします。一番難しいのは、民族的アイデンティティと切り離せない教会に、別の国、別の民族、別の神学の教会との対話を促すことです。移民出身の彼らの教会によってフランスのプロテスタントは多彩になっています。それは社会全体が移民をどう統合していくのかと同じ挑戦です。
Sekko : イスラム圏からの移民の家族が、ムスリムの軛を離れて直ちに「フランス人の仲間」になる一つの方法に、その地域のプロテスタント教会に帰依するというのがある。カトリックでは、マジョリティすぎて団結も弱いし保守的だけれど、プロテスタントはそれ自体マイノリティなので、新規参入者歓迎だし互助もしっかりしている。そういう過程で育った「移民の子孫」はあらゆる点で、「普通のフランス人」になって共和国主義をリスペクトする。共同体の縛りに反発して離脱し、「無神論者」になることも多いけれど、それを含めて「普通」カテゴリーになる。ただ、「見た目がアラブ系」だと、一部の原理主義的ムスリムから非難される恐れもあるから注意が必要なのは残念だ。
「見た目」とアイデンティティと差別と宗教との関係は一筋縄ではいかない。
(続く)