定期購読している雑誌『La Vie』No 3999, 2022/4/21号に興味深いインタビューがあったので、ここに訳しながらメモ。(昔なら切りとってスクラップしていたけれど、そういう山のような資料はもう開くこともないことが分かりつつある。さっと目を通しても忘れてしまうのでここで要約しながらコメントしてみる。全部を読まないで部分ごとにコメントするので流れは不明)
テーマは、「世俗宗教」の変遷についてだ。
答えているのはヨアン・シャプトー(Johnn Chapoutot)
Q : 大きな物語とあなたが呼ぶ18世紀から20世紀にかけていくつもの「神話」が世界に意味と一貫性を与えるものとして次々に登場しました。進歩信仰、共産主義、ナチズムなど。これをどうみますか?
A : 神の摂理という基本的な大きな物語が疲弊したからです。この世界は混沌としたものだけれどその背後には無限の神の意志というロジックが働いているという物語です。
このストーリーはルネサンス以来、西洋のキリスト教が分裂して以来、翻弄され、フランス革命と、19世紀の科学と識字率の増大によって弱りました。
第一次世界大戦後、とりわけ第二次世界大戦後には、神学者すら摂理主義を維持できませんでした。
18世紀には「啓蒙」による進歩についての言説が起こり、交易の拡大により様々な発明がなされました。物質的豊かさ、知識や理性が拡散されました。この新しいストーリーは、教育面でも科学面でも学術面でも技術面でも非常に強力で動員力のあるものでした。
しかし第一次世界大戦で科学の進歩がガス兵器や強力な武器を作ったことが自覚されると、19世紀に生まれた多くの進歩思想が中断され、幻滅と倦怠とうせの時期が来ました。
Sekko : 当然だけれど、完全に「ヨーロッパ」視点の解説だ。同じ時期に、第一次世界大戦の戦場にならなかった日本やアメリカがどういう流れにあったかはまた別の話だ。
(続く)