ノートルダム・デュ・カップ Notre Dame du Cap カナダ その7
カナダで気づいたことはたくさんあるのだけれどとりあえず、巡礼地の写真を整理するためにアップを続ける。
モントリオールからケベックへサン・ローラン(セントローレンス河)を下っていく途中に有名な巡礼地ノートルダム・デュ・カップがある。二つの奇跡によって「巡礼地」となった。 17世紀半ばにイエズス会がやってきて、1714年に最初の教区教会が建設された。カナダで最古の教会の一つだ。今も小聖堂(Petit Sanctuaire)と呼ばれている。1854年、教会が聖母の無原罪受胎の教義を宣言した時教区民が聖母子像を寄進した。 1879年、教区民たちは寄り大きな聖堂の建築を決定した。しかしその年の冬は例外的な暖冬で、サンローランが凍らず、対岸から建築材を運べなかった。司祭は教区民にロザリオの祈りを唱えるように頼み、皆が祈ったら、不思議なことに河の一部分が急に凍って、無事に建材を運び込めた。人々はそれを「ロザリオの橋」と呼び、それ以来教会は聖母に捧げられた。 1902年、小聖堂の聖母子像が、司祭ともうひとりの信徒の前で目を開いた。それまで幼子の方を向いてまぶたが下がっていて目は見えていなかったのに。それは数分続いた。 二つの奇跡がここを有名にし、カナダ中から巡礼がやってきた。1964年に大聖堂がバジリカ聖堂の称号を獲得し、1984年にはヨハネ=パウロ二世も巡礼にやってきた。1902年から聖地を管理する無原罪マリアのオブラ修道会のメンバーも列福されている。 特徴のある建築だ。多面的な構造で入り口がたくさんある。 カナダの教会の屋根は銅で古びると緑になるのだそうだ。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() サン・ジョセフ礼拝堂もこの巡礼地も、本当に絵にかいたような巡礼地で、見どころもいろいろあるし、小高い丘の上だったり河辺だったり、自然環境も最高だ。世界の国で未踏の地が一番残っているのがカナダだそうだから、どこもかしこも広々しているしピクニック気分にもなる。冬には雪で埋もれるなんて信じられない。駐車場のアスファルトがところどころえぐれているのは氷のせいだそうだ。 この聖地巡礼の翌日にはケベックからさらに北へサンローランを下ったもう一つの有名巡礼地サン・タンヌ・ド・ボプレ(Sainte-Anne-de-Beaupré)に行ったのだけれど、なんというか、みなやはり、テーマパークみたいな気もした。 フランスやイタリアの巡礼地のようなある意味どろどろしたものや対立の後がない。すっきりきれいで、カトリックが信仰というよりアイデンティティに組み込まれているケベック州の顔みたいな部分がある。 日本にも秋田県湯沢台の涙の聖母の聖地がある。1973-81年にかけて血と汗、涙を流した聖母像の奇跡は司教に認定されて、韓国やアメリカ西海岸からの巡礼が絶えなかったけれど、日本国内では宣伝禁止状態だった。ここにも巡礼したことがあるけれど、ひっそりした島宇宙みたいな場所だった(『聖女の条件』(中央公論新社 )p111~に書いています)。 うーん、ヨーロッパの古い巡礼地は、日本で言えば高野山の奥の院まで歩くという感じ、日本のカトリックの「聖地」は共同体御用達のような感じ、カナダのカトリックの聖地はテーマパークのような感じといったらいいか。 カトリックとフランス国王はケベックのルーツで、それがそのまま生きている。多くの移民が入り続けて、ほとんどの人は敬虔なカトリックでも王党派でもないのだけれど、「ヌーヴェルフランス」というテーマパークに生きることを普通に受け入れている。 どの巡礼地についてもいくらでも分析できるのだけれど、前述したようにひとまず写真を整理していく。
by mariastella
| 2022-06-25 00:05
| 宗教
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