どうでもいいことだけど、最近偶然目にとまった記事で、あの西部劇大スターのジョン・ウェインが1979年に死ぬ前にカトリックの洗礼を受けていたというエピソードを読んだ。
彼はスコットランドとアイルランド系の長老派キリスト教の家族で育ち教会、聖書、信仰などの大切さを学びながら育ったけれど、すぐにそういう宗教的習慣から離れた。で、ヘビースモーカーで、酒飲みで、3回も結婚と離婚、マレーネ・ディートリッヒやモーリン・オハラなど多くの女性とも浮名を流した。しかし、妻は3人ともカトリック、子供7人、孫21人もカトリックの学校に通った。
祖父の死の時に14歳だった孫の1人は今カトリック司祭になっているが、彼によると、友人を介して祖父のところにかけつけて洗礼を施したのはパナマの大司教だったという(アイルランド系のMarcos Gregorio McGrath)。10年も闘病したという晩年は愛人と暮らしていたが、彼女の宗教は分からない。
まあ西部劇のヒーローって、「勧善懲悪」は基本だと思うし、彼の子供の頃のアメリカの教会共同体というのは緊密だっただろうから、価値観は植え付けられていたのだろうけれど、3回も結婚と離婚ができたというのはカトリックでの結婚の秘跡をしたのではなかったのだろう。でも、彼のカトリックへの改宗を祈っていたという妻(たち)にとってはかなり大変だったろうと思う。
3人の元妻たちと子供たちにとっては彼の臨終前の洗礼には一種の復讐のカタルシスがあったなどと想像するのは失礼だが、彼にとっては、これで全部の罪滅ぼしがOK、妻子たちへの最大の置き土産にもなって、終わりよければすべてよし、って感じだったのだろうか、などと邪推してしまう。
何千年も変異しつつ滅びなかった老舗宗教って、さすが懐が深くてよくできているなあ、少なくとも、今すぐ精進しないと、悔い改めないと、献金しないと「地獄に堕ちる」なんて脅かす宗教よりは安全だなあと思った。
どんな組織でも、その「健全さ」は、入る自由、中で自分の意見をいう自由、出る自由、があるかどうかで測られるのかもしれない。