12/18、カタールゲートのスキャンダルが続いているワールドカップの決勝で、フランスがアルゼンチンに敗れた。
私はいつも「その後」の報道などの社会観察しか興味がないのだけれど、そろそろ試合も終わるころに偶然近くのパン屋さんに出かけたら、あちこちのカフェや店屋がすべてテレビ画面を流していた。見つめる人の表情は暗い。
通りからスコアを眺めると2-0でアルゼンチンが勝っている。おやおや、情けないことになっているなあと思って帰宅し、PCを開いて結果を確認しようと思ったら、2-2になっていて延長戦に入っている。延長戦でも、ぎりぎりのところで3-3のタイになってPK 戦で敗れた。一人で3点も入れたエムバペの放心ぶりが印象的で、わざわざ降りてきて声をかける無神経なマクロンが滑稽だった。
パリのアルゼンチンのコミュニティがコンコルド広場で祝おうとしているのが早々に解散を命じられてシャンゼリゼにも行けなかったのも、それでも少数の暴力グループが騒いだのも、フランスの病の深さを思わせる。
経済的にどん底にあるアルゼンチンは、南半球だから夏で、時差があるから一日の始まり、民衆の熱狂ぶりがまぶしい。
で、次の日のフランスの朝刊。
普通のニュースなら、まず優勝国がトップに来るだろうが、パリの地方紙は後ろ姿のナショナルチームに「誇らしい」とキャプション、全国紙のフィガロは優勝チームが第一面。対照的なので興味深く、内容を比較した。


スポーツと宗教、サッカーとカトリックに関する番組も視聴した。
ラグビーはプロテスタントのスポーツ、サッカーはカトリックのスポーツというのだ。前世紀までは、スポーツ選手が宗教信条を表に出すことはめったになかったこと、フランスチームの数名がカトリックに改宗したことなど、考えさせられることも多い。今はスポーツ大会くらいしか、人々が心を合わせて「一体」になるシーンがないから、宗教もそれを参考に、などという意見すらある。
全体主義とスポーツの関係も考えさせられる。
ウクライナへのドローン攻撃は続き、ペルーでもコンゴでも暴動や虐殺が起こっている。フランスでは久しぶりにコロナ新規感染者数などがまた発表され始めている。その裏でいったい何がたくらまれているのだろう、と疑いの思いを禁じ得ない。