2月のはじめ、ヴェルサイユのアウグスチヌス会併設の高齢者施設にオディールを訪ねた。
3ヶ月前、やはりヴェルサイユで100歳の誕生日ミサに出席した後、日本に行くために空港のサロンにいたらオディールから電話があった。私が来たことへの感謝と今度は絶対に2人だけで話したい、と言われたのだ。
普通なら、春になってから、と言いたいが、相手は100歳だから、先延ばしにしていては体調がどう変わるかもしれない。弦楽五重奏の本番が終わった後の日曜日にヴェルサイユに出かけた。
前回は車だったが、今度はモンパルナスから直通電車でヴェルサイユ・シャンチエに行く。この駅は久しぶり。
ホールの壁に古地図のようなデザインの作品があった。


大きな時計。
予定より早く着いたので観光案内所に寄ってみた。奥に宮殿の一部が見えている。駐車スペースが延々と続いていて、さすが観光都市だなあ、と思う。
観光案内所。
記念品も少し販売されている。
宮廷のバロックダンスはここで繰り広げられていたんだなあ、とあらためて感慨を覚える。年末には宮殿の鏡の間で、ダンス仲間が踊っていた。バロック音楽の図書室には友人が寄贈した私の本もあるはずだ。
缶やビンのリサイクルボックスがバロックダンスのデザイン。
これが似合うのはやはりヴェルサイユ。
オディールは目がほとんど見えなくなっているし、話すときも耳元で大声で話さなくてはいけなくなっているので、実は、会いに行くのが重荷になっていた。あれほど好奇心が強く、世界中を旅し、万巻の書を読んできた人が、外からの情報をほとんど絶たれた世界で完璧な明晰さを保ち続けていられるのは奇跡的な気がする。(続く)
(以前の記事を少しリンク)