Nさんご夫妻に案内していただいた。
総合商社勤務時代にアメリカやサウジアラビアに勤務なさっていたというNさんの夫君が英語でいろいろ説明してくださった。
まず銭洗い弁天まで登っていく。
トンネルを通るたびにNさんは、後ろを振り返ってはだめ、霊がくっついているから、などとおどしてくる。紙幣は洗わないように、とか、洗った紙幣を火のついた線香の上で乾かさないように、とかいろいろ注意書きがある。でも、紙幣をカゴに入れている人もいた。先日浜松を案内してくれた友人のOさんによると、昔私といっしょに鎌倉のアーティストを訪ねた時に銭洗い弁天に行き、彼が硬貨を洗っていると私が「どうせなら万札を洗えば」、と言ったそうで、彼が洗うと、数日後かに、作品が賞をとって収入があったそうで、翌年も同様に成功したという。(そのまた翌年のことは言わなかったから、三度目はなかったのだろう)銭洗い弁天に来たことは覚えているけれど、万札の記憶はない。当時は、紙幣についての注意がなかったと思う。「銭洗い」なのだから紙幣洗いは邪道だろうがそんなことを私が言ったことはまったく記憶にない。私は何も洗わなかったのではないだろうか。今回も何も洗わなかった。洗ったら何か「お守り」みたいな気になって使えなくなる気がするし。仲間たちは、持っている小銭を全部ざるに入れていた。ユーロ硬貨も洗っていた。
次は鶴岡八幡宮。長い参道を歩くこの参道は始まりから近づくにしたがって幅が狭くなっていくように作られている。それで遠近法効果で実際よりはるか彼方にあるように見えるのだそうだ。
七五三が近い日曜日なので、着物姿の家族連れもいた。写真を撮らせてもらえた。かわいい。境内の盆栽。フランスで「盆栽まがい」ばかり見慣れているので、ハッとするほど存在感がある。お昼は浜松でウナギを食べた時のような小さな老舗の店で、季節の舞茸の天ぷらそばをいただいた。
最後に、観光客のマストである大仏さま。
うーん、鎌倉の大仏って、少なくとも21世紀になってからは見たことがない。何となく、どこからでも拝めるような印象を持ってしまっていた。
ちゃんと拝観料を払って境内で拝むのだ。
さすがに観光客でいっぱい。外国人率が高い。
大仏の中で最もハンサムなのだそうだ。