7月下旬から参院選の記事などを読んでいたら、ところどころでコバホークという名を目にした。石破首相が退陣したら、次の首相には旧阿部派に近い若手のエリート小林鷹之がいいのでは、しかし何といってもまだ若すぎる、というような文脈だ。
検索してみたら、1974年生まれで今年51歳。
1977年生まれの今年48歳で二期目のマクロン大統領(第一期就任時は39歳)がいるフランスから見ると「?」と思ったけれど、確かに日本の自民党の重鎮とか、アメリカの大統領の齢から考えると「若すぎる」のだろう。
このコバホークさん、政見的にはまったく自民党右派という感じで個人的にアウトであるだけでなく「もう無理」な流れだと思うが、学歴、経歴、ルッキズム的には「理想的」な人だ。身長186cmというのは松田学と同じのようだけれど若い。
マクロンは、小柄で揶揄の対象になったサルコジほどではないが、フランス人として中背。
今のドイツ首相は2mを超すので対面すると見上げる形になるのは外交ルッキズムにおいて不利だ。
政治の手腕と身長や体格は関係ないはずだけれど、フランスにおいては、やはりドゴール将軍がチャーチルら連合軍のトップと並んで堂々としていたのは幸運だった。その後もジスカールデスタンやシラクなど、フランス人の平均よりも高身長の大統領が出ている。妻よりも小柄なサルコジ大統領が揶揄の対象になったのは記憶に新しい。
今の時代、公的な立場にある人の写真はあっという間に拡散する。
外交関係となるとなおさらだ。
「背が高くて体格がいい」方が「背が低くて華奢」な方を支配するというのは、「男尊女卑」の根源でもある。(「女子供」であった男の子が母親より背が高くなり体格がよくなることによる「錯覚」がある。実際は男女を問わずすべての人間は「母」という絶対者に生殺与奪を握られて生まれてきたのだから、サッチャーやメルケルのような強面の女性首相らの前では対等にふるまってきたが)
で、日本人としては、いまだに西洋先進国のトップと並んでの外交の場で日本の政治家が記念写真なので貧弱に見えるのは気になる。
最近ではこういう写真があった。
この後でしっかりと、関税合意が実はまとまっていなかったことが判明して赤沢大臣はあわてて渡米したわけだが‥‥。
エイジズムとの関係も微妙で、「百戦錬磨の政治家」対「若造」と見るか、「過去の栄光しかない老害政治家」対「未来を切り開く世代」と見るかは対照的だ。
(参院選の「みらいの党」党首のインタビューをデジタル週刊誌(週刊現代8/18日号)で読んでなるほどと思ったことがある。)
もちろん身長や年齢と関係なく、実力、自信、自制心、平常心がありコミュニケーション力があれば自然なオーラが発せられるので、ルッキズムなど関係がない。
人柄や信頼感を感じさせるかどうかというのは大きい。
でも、今の世の中で「政治家」として自国で出世するような人は、要領がよかったり、金回りがよかったり、人脈づくりがうまかったり、権力者への追従がうまかったり、というようなケースが多いから、自国他国にかかわらずナチュラルな「人柄」の良さ、「誠実さ」を感じさせるひとは稀なのだろう。