(前の記事の続きです)
Q : ユダヤ人とイスラム教徒の対立は、この二つの伝統の神話的創始者に遡るイサクとイシュマエルという兄弟のライバル関係にまで訴求されませんか?
A : まさにこの兄弟は、兄弟のライバル関係について聖書の中で特別なものになっています。ライバルというより、嫉妬の関係は彼らではなく異母兄弟である彼らの母親同士のものとなっています。サラはメソポタミアのシュメール出身でハガルはエジプト人です。
ハガルがアブラハムの正式な妻でなく召使女であったことで、ハガルの子孫とされるあるアラブ人は格下に見られているのです。しかしサラには一度も声をかけなかった神はハガルには三度も声をかけているのです。
Sekko : これも創世記の有名な話で、75歳で子供のいないサラが夫に側女を提供し、しかしハガルが妊娠すると虐待(これもいろいろな解釈がなされている)が荒野に追した。。後にサラが90歳でめでたく妊娠してイサクを出産して彼の子孫がカナンの地に住めることを神から約束されたとする。
なるほど、女同士のライバル関係は、息子を産むか産まないか、その息子の将来にもかかわっているということらしい。
余談だが、これを書いている8月末の時点で、フランスがパレスチナ国家を認めると言ったことで、「反ユダヤ主義」だと叩かれている。ネタニヤフからはもちろんだが、在パリのアメリカ大使からも批判されている。で、このアメリカ大使というのは、トランプ大統領の娘イヴァンカの夫でトランプの第一次政権での側近でもあったチャールズ・クシュナーの父親であるチャールズ・クシュナーなのだ。
息子がイヴァンカと結婚したいと言った時に、イヴァンカがユダヤ教に改宗しなければ絶対反対と言った人だ。うーん。
(続く)