カテドラルの名はサンピエール(聖ペテロ)大聖堂なのだけれど、ここの信仰のメインは何といっても、サン・ヴァンサン・フェリエ(1350年にスペインで生まれて1419年にここヴァンヌで没している)だ。
ヴァンサン・フェリエの墓所があり、周りに彼がヨーロッパ各地で起こした奇跡の様子などがゴブラン織りでつづられている。

このヴァンサン・フェリエは稀代の説教者で熱狂的な信者が付き従えていたが、最後にこのヴァンヌで没したことで、ヴァンヌの守護聖人となっている。通りにも多くの店や建物にも、サン・ヴァンサン(聖ヴァンサン)という名がつけられている。全国的には聖ヴァンサンというとパリで活躍した聖ヴァンサン・ド・ポールを想起してしまうのだが、ヴァンヌではヴァンサン・フェリエのパワーがすごい。日本語での紹介を貼っておく。




カテドラル向かいの司教区事務所によって、話を聞いたり資料を購入したりする。カテドラルの正面祭壇に当たる部分は修復中で入ることができなかったからだ。
事務所にはレオン14世の写真があった。この町にいるとヴァンサン・フェリエが信仰の中心にあるような錯覚を起こすが、やはりローマ・カトリック教会なんだなあ、と思う。
(続く)