カルペ・ディエム (Carpe diem)というラテン語はメメント・モリの次ぐらいに日本でも知られている人生訓風のラテン語表現だと思う。「明日をわずらわず今日を楽しめ」という感じだろう。
(今、ネットを検索したら、「その日を摘め」という訳になっていたけれど、耳にしたことがなかった。)
若い時は未来がずっと続く気がするから、明日のことをわずらわずに日々の満足を求めることは比較的ノーマルだと思っていた。
もちろん、長期的な目標への努力やしがらみへの悩みもあるからこそ、ひとまずは、ともかく毎日を感謝して充実させよう、というアドバイスとしても役に立つ。
でも、今やすっかりシニアになり、同年配や年長の知人友人らが時には意外な形で急逝していくのを見るようになると、この言葉の印象はまた変わってくる。
とりあえずの「その日」しか保証されていないような気分で、これから先のプロジェクトの立て方、その実現の可能性(外部的な困難や支障だけではなくて自分の健康状態も含めて、「先を見ること」のこころもとさが常にある。
そんな時に、このラテン語のフランス語のアナグラムを聞いた。
Carpe diem を 並び変えて、 Ça déprime だって。
déprimer は落ち込むという意味、
Carpe diem, ça déprime.
意味が逆で、並べると、「今日を楽しめだって? 無理無理、やってられないよ」
という感じになる。妙な現実味があって笑える。
反対にして、何を見ても、ああ落ち込むなあ、という人に、
Ça déprime? Carpe diem!
「落ち込んでるって? とりあえず今を最大限に楽しんでみたら?」
などと言えるかも。
単純なアナグラムとしてはなかなか秀逸だ。