19-20世紀のフランスのキリスト教ベースのエゾテリズム史の大家ジャン=ピエール・ローランの90歳の誕生日のプレゼントとして仲間の歴史学者ら12人が『エゾテリズムの12の視点』という本を出した。テーマは、オカルティズム、ルネ・ゲノン研究、フリーメイスンの3種類に分けられる。
カタカナでは姓の綴りの区別がつかないので書いておくと
Jean-Pierre Laurant となる。
ローラン自身フランスのフリーメイスナリーであるナショナルロッジGLNFのグランド・マスターを務めたことがある。キリスト教起源のフリーメイスンがエジプトのエゾテリズムとどのように融合したのかは興味深い。
SIC ITUR AD ASTERというラテン語は「こうして星へと昇っていく」という意味で、フランスの軍隊のTシャツの背中の文字にも使われているそうだ。ここでは、「眼に見え、手の届くものの向こうにあるもの」に近づこうとするのがエゾテリズムということだろうか。(十字架を頭にのせた鹿は聖Hubertヒュベルトゥスのシンボル。)
本の中に、数年前に他界した彼の妻の写真があり、彼の写真の下に彼への誕生祝いと謝辞、献辞が書かれている。自費出版でもなければこういう個人への思い入れのプレゼンテーションを始めて見た。よほど人望のある人だったのだろう。最終ページには今もローランと暮らす愛犬ムースの写真まである。

私もローランが教えていた同時代のEPHE(ソルボンヌ内の高等研究所)でエゾテリズムについて学んでいたので、懐かしい。早速読み始めている。