年末にフランスのアンテルマルシェというスーパーが配信した宣伝動画が思わぬ議論を巻き起こした。森の動物たちの仲間に入れてほしいオオカミが肉食だからとみんなに嫌われて、懸命にベジタリアンになろうとする話。よくできているし、フランス語が分からなくても理解できると思うのでリンクしておく。
このほのぼの動画がさまざまな立場から批判されたという。
ベジタリアンの過激派ビーガンからは、肉を食べないと言って魚を食べているのはおかしい、と批判。共同体主義で他者を排除するのはおかしい、という人、少数者が自己のアイデンティティを曲げてマジョリティにすり寄るのはおかしい etc,etc...。
うーん、せっかくこのような上質の動画をアップしたのだから、予算の中には特定のイデオロギーに拠ったスポンサーがいたとは想像できるけれど。
オオカミってそもそも集団で狩りをする動物なのに、動画では孤独な1人暮らしという設定って恣意的だよなあ、とも思ったけれど、『赤ずきんちゃん』のオオカミのように、童話では「シングルの悪役」のシンボルとなっているのがかわいそう。肉食動物も生存のため、種の保存のために必死で、すべての生命のサイクルが全体としてバランスを取っているのだから、動物の間で善悪二元論を印象づけるのは避けた方がいいのでは、とも思う。自然界のバランスを壊しているのはひたすら「人間」だというのは自明のことだし、その人間が動物アニメを使って食文化をリードするのって傲慢ではないのかとも。
気になったのでメモ。