Q : ご著書は『力をどこに見出すか?』というタイトルですが、「力」はネガティウなエネルギーになりませんか? 強い者が法をつくる、など。
A : 確かに、一生他者を踏みつぶして成功する人はいます。でも私にとって他人を潰す力は私を遠くへは導いてくれません。私は習合的な力、関係性の力を主張しています。関係性、聞く力、信頼の中に見出す力があります。
Q : 自然との関係性の質の中にもありますね。
A : 世界は力を内包していると考えられます。心を開いて自然の中を歩いている時や、瞑想をする時も世界から力を受け取る気がします。ヘンリー・ソローは、「私が四季に友情を感じている限り、人生に重荷はない」と書いています。ストア派の言うような宇宙エネルギーやベルグソンのいう自然の中にある霊的エネルギーの存在を信じなくとも、誰でも、悩みや重荷を抱えている時に自然の中を散歩する時にそれから解放されるという体験があるでしょう。今この瞬間に起きていることを理解するためには「生命」の全体を生きなければなりません。
Sekko : すぐ他の作家や思想家やらの言葉を「引用」するのはフランスの「哲学教師あるある」という感じだ。バカロレアの哲学筆記試験では、自分の意見だけ展開しても高評価されない。必ず「引用」が必要とされるからだ。(哲学の試験を受ける生徒へのアドバイスとして私は、もし引用が思い浮かばなかったら、それらしい言葉を考えて、紀元前3世紀の中国の哲学者XXの言葉、だとか書いておけばいい、と言ったことがある。確認する教師もいないだろうし、内容でなく形が評価されるからだ。)
(続く)