Q : 勇気とは生まれつきのものですか、それとも努力すれば身につくものですか?
A : 勇気の遺伝子というのは存在しません。とはいえ、勇気がある、という性格の傾向はあります。個人の生活史の中で得られるものです。ある時期に、自分の才能の限界を知って、弱さも受け入れるということです。自分を知ることで、自分のできること、助けを必要としていることを知る勇気につながります。
Q : 勇気とはひとつの絶対価値なのでしょうか。
A : アリストテレスによれば、勇気とは二つの過剰のちょうど真ん中にあるものです。怯懦と無謀という極端な二つです。怯えすぎず、軽率、無鉄砲でもないという「加減」を学ぶことです。リスクを意識している勇気と、闇雲に立ち向かうこととを混同してはいけません。すべての大きな徳とは中道にあるのです。
Sekko : 今度は二コマコス倫理学?
最高の人徳とは中庸の徳というのは孔子だし、お釈迦様も6年も座禅苦行して結局、自我を捨てるという自然体にたどりついたし、極端がいけないというのは、古今東西の教えかもしれない。
本質は「間」に宿る、といういわゆる「動的平衡」に近いのかもしれない。
リスクがあっても、全体としては動的平衡を得られる行動を選択して進む、というのが「勇気」というわけだろうか。極端を避けるというのは自分を中心とした利害損得を目指すのではなく「利他」に通じるということにもなるのだろう。